ひろしま産業振興機構国際ビジネス支援センター

公益財団法人ひろしま産業振興機構 国際ビジネス支援センターのnoteへようこそ。 当センターに所属するビジネスサポーターのレポートを中心に、発信していきます。

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最近の記事

着実なリバウンドに入ったシンガポールのMICE産業

<2019年を上回ったF1観客数> コロナ前は、シンガポール経済の大きな柱の1つだったMICE産業。昨年4月に国境を再開してから、徐々に息を吹き返しています。10月にはフォーミュラ1シンガポールグランプリも2年ぶりに開催され、3日間の観客数は30万2,000人と、2019年の26万8,000人を上回る盛況となりました。 <2025年にはコロナ前の水準へ> 2022年のMICEイベント数は、シンガポール観光局(STB)のイベントリストに掲載されているだけで76件。そのうち、オ

    • テトを祝うホーチミン/プラス8%のGDP成長

      <テトを祝うホーチミン> 「Chúc mừng năm mới(チュック ムン ナム モイ)」とは、ベトナム語で謹賀新年という意味です。ベトナムでは、旧暦での正月(テト)が実質的な新年として社会的に機能しており、2023年のビジネスカレンダーとしては10連休も多く見られました。 ホーチミン市内では、赤色が最も象徴的な飾り付けとして使われる時期となります。赤は『幸運』『金運』『繁栄』を象徴する色で、黄色も非常に好まれています。みなさまにおかれても、2023年も良い1年となります

      • ベトナムの重要な記念日『教師の日』

        <べトナム教師の日>  ベトナムには国で定めた祭日以外に、「女性の日」、「国際女性の日」、「ベトナム教師の日」があり、非常に重要な記念日で道路やレストランが大変混雑します。2022年11月20日は「ベトナム教師の日40周年記念」で、特に多くのセレモニーが全国各地で開催されました。 ベトナム統計総局のデータによると、2021年度学生総数(大学生を除く)は2,181.6万人となり、2017年の生徒数より129.2万人、6.3%増加しています。反面、教員総数は2017年比2.4%

        • GoToの上場を誇りに、IT業界で躍進するインドネシア

          今回は、2022年4月にインドネシア証券取引所に上場したインドネシアを代表する企業GoToグループとインドネシアのIT業界の状況についてお伝えします。 <インドネシアのITに関する変化> 日本の皆様には、インドネシアにITのイメージはあまりないのではないかと思います。しかし、2019年の平均年齢が32歳(日本は47歳)と若者の多い国であるインドネシアは、人々がパソコンを買う経済レベルになる前にスマートフォンが普及し、スマートフォンを使ったIT系のビジネスが次々に生み出される

          インドのIT人材をいかに活用すべきか?

          <日本におけるIT人材の動向> 経済産業省の「IT人材需給に関する調査」によると、日本国内のIT市場は、2030年には人材が最大で約79万人、保守的に見ても約16万人不足すると試算されています。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、デジタル経済を前提とする、プロダクトやサービスのデジタル化・AIの活用を中心としたビジネスモデルの再定義・変革が求められ、今後、いかに海外の多様な人材、特に海外のIT人材を受け入れていくことができるかが重要になってきます。特にインドは工学系の学生が毎

          インドのIT人材をいかに活用すべきか?

          「経済の活況戻る、ベトナムの所得動向」

          <経済の活況戻る> ベトナムは、全般的に経済の活況が戻っている感があります。一例として、ハノイ特別市(ベトナムの首都)~ホーチミン特別市(ベトナム第1位の経済都市)の航空路線が、世界4位の年間乗客数を記録しました。世界の航空関連情報を提供する英国のオフィシャル・エアライン・ガイド社(Official Airline Guide)が発表した、2021年10月から2022年9月までの1年間の乗客数です。同時期の1位はソウル~済州の1,600万人、2位は東京~新千歳の1,000万人

          「経済の活況戻る、ベトナムの所得動向」

          コロナ禍でも拡大、ドンキの快進撃

          <新規出店相次ぐ> コロナ対策の行動規制がほぼ撤廃されたシンガポール。ショッピングセンターはかつての賑わいを取り戻しつつあります。2年以上に渡るコロナ行動規制で廃業した店舗もある中、快進撃を続けてきたのが、日本のドン・キホーテ、東南アジアではDon Don Donkiの名前で親しまれているディスカウント店、ドン・キホーテです。 シンガポールではコロナ禍最中の2020年10月に1店舗をオープン、2021年の3店舗、そして規制が緩和された2022年には4店舗をオープンしています

          スマートビザ、ナーガの王

          <スマートビザ、対象業種の追加> スマートビザ制度は、タイの産業高度化に必要な外国の高度人材を呼ぶこむため、2018年2月から開始されています。対象産業は、これまでの13業種(自動化・ロボット、医療ハブ、医療観光、運輸・物流、バイオ燃料・バイオ化学、デジタル、先進農業・バイオテクノロジー、未来食品、次世代自動車、スマートエレクトロニクス、裁判外紛争解決、科学技術人材開発・教育、環境経営と再生可能エネルギー)に加え、18業種に拡大することを決めました。追加された産業は、1.国防

          中国で人気の会員制スーパー「サムズクラブ」を視察

          <サムズクラブとは> サムズクラブ(英語:Sam's Club/中国語:山姆会員商店)は世界500強企業の米国に本部を置く世界最大の小売業「ウォルマート」傘下の会員制スーパーです。サムズクラブは1983年4月に米オクラホマ州に初の小売店をオープンして以来、30年以上の歴史を持ちます。90年代初めに国際市場に進出し、現在までに世界各地で800店舗以上を展開していることから世界最大の会員制スーパーと言われています。会員数は世界に約5,000万人おり、そのうち中国は約400万人(8

          中国で人気の会員制スーパー「サムズクラブ」を視察

          「コロナ規制解除後の経済状況と人気を博す温泉施設」

          <世界第14位のベトナム人口> コロナ対策により、2020、2021年とスローダウンしたベトナム経済ですが、2022年3月15日に規制全面解除、入国制限も撤廃されコロナ前の状態に戻りました。現在まで感染者総数は1,148万人、死亡者4.3万人と保健省より発表されています。ベトナム人口は世界第14位の9,900万人となり、アジアの中で最も高い経済成長が見込まれ、本年予測では 7.5%となっています。 この順調な経済成長に同期し一人当たりのGDPも2022年は4,200USドルに

          「コロナ規制解除後の経済状況と人気を博す温泉施設」

          規制解除後の新たな災い!『旅日新災情』

          これまで台湾人も含めた外国からの入境者全員に課せられていた隔離規制制度が、10月13日にようやく解除されました。また、一週間における入国者数上限も15万人に引き上げられ、同時に観光、ビジネス、商談会並びに展示会への参加、視察等を目的と する短期滞在であればノービザでの台湾渡航が可能となったこともあわせて発表されました。厳密に言えば入境後、7日間の自主防疫管理という制限はいまだに設けられていますが、今までの規制内容を考えると今回の緩和措置は、台湾もいよいよ全面開放に向けて大きく

          規制解除後の新たな災い!『旅日新災情』

          インフレと円安でラーメン1杯3,500円!

          <ニューヨークはラーメン激戦地> 日本食はブームを通り越して、ミシュランの星数でもトップに位置付けるなど、もはやニューヨークのグルメには欠かせない存在になりました。ラーメン人気もコロナ禍を乗り越え、さらに新しいお店も増え、まさに激戦地となっています。一方で、昨今のインフレはものすごく、労働局が9月13日に発表した8月の消費者物価指(CPI)は前年同月比8.3%上昇と、若干の減速が見られるものの、まだまだ物価上昇は相当なものとなっています。  <一番安いメニューでも1杯3,5

          インフレと円安でラーメン1杯3,500円!

          「インドネシア駐在時の住まいの見つけ方(2)」

          前回に続き、「インドネシア駐在時の住まいの見つけ方」についてご紹介します。 <アパートを選択する時のポイント> それぞれの家族によって異なりますが、ポイントとなりそうな点を挙げ、説明します。 1.家賃 2.立地  ・日本食品取り扱いスーパーへの近さ  ・ショッピングモールへの近さ  ・通勤のしやすさ  ・スクールバスが来るか  ・モスクに面していないか(朝のお祈りが4:30頃から始まるため目が覚めてしまう) 3.築年数(新築でないか、古すぎないか) 4.階層(高すぎず、低す

          「インドネシア駐在時の住まいの見つけ方(2)」

          インド政府が目指すデジタルヘルスケア・エコシステム

          <インド政府のデジタル公共基盤> インドでは、政府主導で「インディア・スタック(India Stack)」というオープンAPI(※1)を公開することで、インドの個人識別番号制度Aadhaar (アダール)をベースとしたデジタルサービスの利活用を促進しています。 このインディア・スタックの医療分野を司る「ヘルス・スタック(Health Stack)」が、コロナ禍におけるワクチン接種や遠隔医療の促進において、大きな役割を担いました。 (※1)API:Application Pro

          インド政府が目指すデジタルヘルスケア・エコシステム

          タイにおける最低賃金の引き上げなど、昨今の主要な法改正

          <最低賃金の改定> タイでは、約2年半ぶりに最低賃金が引き上げられます。2022年10月1日より施行され、今回は平均 5.02% の引き上げとなります。コロナ禍において最低賃金は据え置かれていましたが、今年に入ってからの急激な物価高騰に対応するため、経済界からの反対意見もありましたが、タイ政府は引き上げを決めました。なお、新しい最低賃金は県によって異なり、県ごとの最低賃金は、労働省ウェブサイト(www.mol.go.th)で確認できます。   <中小企業との取引における与信期

          タイにおける最低賃金の引き上げなど、昨今の主要な法改正

          4年ぶりの国際食品見本市

          <4年ぶりの国際食品見本市> 東南アジア域内では最大規模の国際食品見本市「Food and Hotel Asia(FHA)-Food and Beverage」が2022年9月5~8日に開催されました。これまでは隔年で開催されていましたが、2020年は新型コロナウイルス流行の影響でバーチャルイベントとなり、リアルの展示会は4年ぶりです。コロナ対策の行動規制がほぼ解除され、出入国もコロナ前とほぼ同じに戻っている中、2,000社・団体以上が出展、海外パビリオンは56ブース設置され