
素敵な作品に出会いました。「不器用で」
本のご紹介
今回紹介する本は… 「不器用で」

著者は、お笑い芸人で、ラランドのニシダさん
ツッコミ担当で、ちょっとだらしないところが特徴ですね笑
読書好きで、読書好き芸人として"アメトーーク"にも出演されていました。
語彙力がとても高く、いろんな言葉を知っていて、うまく言葉を使いこなしている印象です。
Twitterでは、"架空小説書出し"という、架空の小説の最初の書き出し部分だけを書くことを行っています。
興味深い書き出しばかりで、面白いので見てみてください。
そして、小説家デビュー。
7月24日に「不器用で」が発売されました。
下記の5篇が収録されています。
『遺影』
いじめに加担し、クラスメートの遺影を作らなくてはいけなくなった中学生
『アクアリウム』
生物部で淡々とシラスを選別する高校生
『焼け石』
バイト先のスーパー銭湯で、男性用サウナの清掃担当になった女子大学生
『テトロドトキシン』
虫歯を治さないことで「消極的自死」を選んでいる会社員
『濡れ鼠』
12歳年下の恋人に引け目を感じている史学科准教授
みなさんは、それぞれの作品を読んでどう感じたでしょう。
どの登場人物も生き方が不器用でしたが、私も不器用なので共感でしかなかったです。
わたしはこのまま、不器用は不器用なりに生きるしかないと思っていました。
ただ、人との出会いやちょっとした出来事で、不器用な主人公たちがほんの少しだけ変化してるのを感じて、もうすこし前見て生きてみようと思わされました。
久しぶりに本を読んで泣きました…。
胸がギュッとなって、思わず手を胸にあててしまいましたよ。
(銀河鉄道の夜でも泣いたので、2冊目ですね)
文章も本当に素敵で、1文1文が体に沁み込んでいく感覚がありました。
比喩表現もたくさん詰まっていて、読み応えがある作品です。
比喩表現大好き人間にはたまりませんでしたね。
文章が綺麗で読みやすいですし、短い物語なのに内容も濃く深みがある。
本当におすすめです!いろんな人に読んでもらいたいです。
またいい作品に出会えました。
次はどんな作品と出会えるか楽しみですね。