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ぼくが、写真を撮る理由。
自分の笑った顔が嫌いだった。
もとより細い目が、線みたいに細くなるから。
そんな顔も受け入れられるようになったのは、20になった高校生同窓会の時。
せかせかとみんなの写真を撮ってたら、友達とも言えない関係だった子に
「もんちゃんも写って!」
と言われ写真を撮ってもらった。
真にその場を楽しんでいる自分が写真に収められたのは、この時が初めてだったのかもしれない。
そこに写る僕は、すんごい笑顔。
楽しかった記憶がよみがえってくる。と同時に自分の笑顔も受け入れられた。
というか今となっては、むしろ笑ってる顔の方がすきだ。
そんなことを思った日から徐々に、表情だけでなく自分丸ごと受け入れられるようになってきている気がする。
自己肯定感が高い訳では無い。
だけど、自分をある程度受け入れているし、その分信じてもいる。
そんなきっかけになったのが、笑顔、表情の崩れた写真。
だから僕が撮りたいのは、みんなの表情が崩れた写真。
表情が崩れていてもあなたはこんなに愛おしいんよって、写真を通して伝えたい。
写ってくれた人全員が、
ちょっとずつでも自分自身を受け入れられますように。
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