今日、台湾に地震があったようだ。姫神様たちに聞いていた場所とだいぶ違ったので、どういうことなのかよく分からないが、大難が小難になるよう願っている。被害に遭われた方の早期復興を祈ります。
ツアーに必ず付いてくる観光客向けのお店に寄った。トイレを借りるのが目的だが、何か買わないと出られない雰囲気なので、覚悟して入る。
ウーロン茶を勧められる。それも35年も熟したものだ。淹れ方も面倒くさいし、結構高いし、要らないかなと思ってたら、金色の小さな龍のリーダーみたいな子が、
「この熟成ウーロン茶買って下さい。貴方がこの高級なウーロン茶の匂いを振りまいてくれるとチビちゃん達も安心します。」
と言われてしまい、買うことになった。帰国後も毎晩飲んでいる。
薬事法に反するので癌が治ると言ってはいけないのだが、巷でまことしやかに、そう言われているのが秋田の玉川温泉・ラジウム泉だ。台湾にも北投温泉といわれるラジウム泉がある。日本人が見つけたらしい。世界でこの二つしかラジウム温泉はないそうだ。先に北投温泉の石・北投石が発見・命名され、身に着けたり、お風呂に入れることで効果があることが分かっている。秋田の玉川温泉の石も北投石と同じ成分の石が見つかった。順番が逆だったら、玉川石と呼ばれていたかもしれない。玉川温泉は鉱石の採掘が禁止されているので、玉川温泉の北投石を入手することは出来ない。台湾の北投石も今は採掘禁止だが、もう掘り出された分は販売可能ということで売っていた。かなり高い。しかし、北投温泉や玉川温泉に通う費用を考えれば、この石を購入して家でお風呂にいれたらコスパは悪くないなと思った。姫神様も、
「今年は今まで以上に健康第一、動いてくれないと話にならないから、これ買って」
と言われて買う。全く信用せずに買ったが、これが凄いことにお風呂で身体が温まる。毎日愛用している。
淡水と言われる観光地に行った。東京でいうと下田くらいの感じの場所だ。海が見えて日没が美しい所だ。ロマンチックな場所でデートスポットらしい。台北市の中央から地下鉄で一本で来れる。台北は地下鉄が発展している。地下鉄に乗ればわりと簡単にどこにでも行ける。切符を買うとコインみたいのが出てきて、改札を出るときに回収される。基本はスイカやPASMOみたいなプリペイドカードで改札でタッチするのが便利だ。プリチャージすることが出来る。そのプリペイドカードでコンビニで買い物することも出来る。エスカレーターは何故か大阪方式!右側の人が動かないで、左が追い抜き車線だ。ガイドさんが言うには、道路の車線がそうだからそうしてるという意識らしい。
紅毛城に行く。歴代の為政者たちが拠点にしたところだ。ここはイスタンブールの建物を無くしたみたいな雰囲気で、海上交通の要所だったことが分かる。海の移動をして交易で儲けるにはここは重要な拠点だったのだろう。原住民が出草と言われ、草むらからにゅっと現れて首を狩るので、恐ろしくて内陸に入植できなかったに違いない。淡水から川を上っていくと台北に行くことが出来るが、それも恐る恐る、行ったのだろう。日本が統治していた50年間は上下水道を整備して、日本語を教育することで、それまで、それぞれの少数民族の言語で話していたところに共通言語を持たせることが出来たという。
次に関渡宮に行った。海の安全を祈る場所らしい。それにしても雑多な神様がびっしり祀られている。よくケンカしないものだ。広場で出し物をして現地のお笑いみたいのをやって皆、大盛り上がりしてたが、さっぱり分からなかった。
一応、お賽銭箱はあるけれど、あんまり入れている様子もない。どうやってお金を得ているのかなと思った。名刺サイズの小さい札が壁一面に並べられているところをガイドさんが指して、
「ある程度のお金を出して、これを買います。それぞれの名前が書いてあります。毎年更新です。この寄付があるのでお寺は運営出来ます。経理も厳しく管理されているので、貯金もたくさんあります。だから、どこかで、地震などの災害があると、そこから寄付が出て、困った人に届けます。逆に自分が困ったときは、誰かが助けてくれるのです。そういう仕組みになっています。」
私の頭には何人もの生臭さ坊主の顔が通り過ぎていった。台湾の互助の制度の素晴らしさに驚いた。
帰国してすぐに、大急ぎで金色の龍を連れて行かねばならない所に連れて行き、何とか間に合わせることが出来た。