ここぞという時のヘルプマーク

私は外出する時はヘルプマークをつけている。

ヘルプマークをつけようと思ったキッカケは、勤務地が変わり電車に乗る時間が増えたからだ。
座れれば落ち着くため、一般席が埋まっているときは優先席に座っていても納得いただけるように可視化したかった。
だから、電車から降りたら鞄にしまう。会社でも一部の人にしか公表していないため、気を使わせてしまうのが嫌だからだ。

デメリットは今のところ特にない。
ただヘルプマークをつけているからといって、席を譲ってもらえるわけではないということは頭に入れておいたほうが良い。これはマタニティマークも同じだろうと思った。
私の場合はどうしても座らないと電車に乗ることができないというわけではないので、全席埋まっている時は立つが、限界一歩手前で降りることもある。

電車移動の他に予想しなかったメリットがあった。
それは、変な行動をしてしまっても“なにかしら抱えてる人なんだな”という目で見てもらえることだ。
特に休日、私は本当になにも考えていない。考えることをやめている。
来た電車にそのまま乗ってしまったり、反対方向に歩いたり、なにをしようか忘れてしまって立ち尽くしたり、どうしようか迷ってウロウロしたり。
そういう時にヘルプマークがあると私の場合は安心できる。

私は人の二倍、いや三倍四倍努力して気を張ってリマインダーやtodoリストを駆使して、やっと人並みの生活を送ることができる。
入社したばかりの頃は教わることはすべてメモし、家で復習し、声に出して練習し、業界研究で飛び回っていた。
これは人より秀でるようになるための努力ではなく、人と同じスタートラインに立つための努力だ。
“人より劣っている”“自分は覚えが悪い”“人の三〜四倍努力してやっと追いつける”
という潜在意識がある。
ただネガティブな感情ではなく、あくまでも事実として捉えている。「だからやらないといけない」という理由付けになっている。
そんな日常を送っているため、とにかくずーーーっと気を張っている。緊張している。呼吸が浅く、肩や首周りはガチガチだ。
だからそれらから解放される休日は本当に“無”になってしまうのだ。

さて、少し話が逸れたりもしたが…
私がヘルプマークを取得するまで実に四ヶ月かかった。これは発行を休止しているだとか、在庫がないだとかいうわけではなく、

区役所に行けない…!!

カレンダーどおりのお仕事をされている皆さんはいつ区役所に行ってるんですか…?
本来私の業種的には土日どちらかは出社して、平日に休みがある。私もずっとそのルーティンだったが、勤務地が変わり土日休みになった。
といっても月に一回は平日休みがあるのだが、ことごとく行けず四ヶ月も経ってしまった。
土日休みなんて自分にとっていいことは一つもないので、早く平日休みに戻せるようにがんばります…!

さて、取得方法だが私の地域では、
・障害者手帳を持っているか?
・ヘルプマークを取得したい理由

を聞かれた。
念のためお薬手帳や身分証を持って行ったが使わなかった。受付から五分もしないで受け取ることができた。
“私なんかがもらってもいいのかな?”なんて思ったりもしたが、取得を考える時点で少なからず困難を抱えているということだ。
もし迷っている方がいれば、調子が悪い時苦手な場所だけつけるという選択肢も入れて考えてみてほしい。

最後に余談の余談。完全なる個人的な意見。
雨濡れ防止のためにケースを買おうとネットで調べてみると、かわいくデコられたケースがたくさん出てくる。ビックリしてしまった。
私はできるだけ隠したい。目立たせなきゃ意味がないけど目立たせたくない。恥ずかしい。
ヘルプマークに対してそんな思いだったため、ファッショナブルに持ち歩くという概念がなかったのだ。それぞれ捉え方や考え方があるなと気づかされた。
だからこそ“◯◯だろうな”という一見思いやりに捉えられるような憶測も、相手にとったら嫌な気持ちになるかもしれないし、まず“相手がどうしてほしいか”を聞くようにしよう。

そんなことを考えながら、私はAmazonで無難に透明のケースをポチった。

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