趣味の話
初対面の人とのやりとりで「趣味は何ですか」の質問は定番。趣味は読書です、ネットフリックスです、釣りです。いろいろな答えが返ってくるが特にないですと言う人もいる。では改めて趣味とは何なのだろうか。
大学のでの顔合わせでこの質問はよく聞かれ、私も後輩に尋ねたこともある。また企業の面接でもこの質問を聞かれたな。
初対面の人に投げかける「趣味はなんですか」の質問には、特別な意味など全く込められておらず、ただ相手を知るための第一歩として質問を投げかけている。好きなことを話すのは会話の糸口になり、もし自分と好きなものが同じであれば話もはずむからね。
単なる挨拶みたいなものなら特筆すべきことはないんじゃないの?自分の好きなこと答えればいいんでしょ?
一般的にはその通りです。自分の好きなことを他人に共有できればいいと思います。
しかし2年前の自分も趣味は読書ですと言ってたけど、なにか心残りがあった。本を読むのは好きだよ、だけどほかの好きなこととどう違うんだろう。この心に引っかかることが趣味について考えるきっかけになった。
結論から言うと趣味とは自己発見ができる行為のことだと思う。それを行うことによって感動したり心が揺れ動いたりと新たな自分の一面が発見できることだろう。私の例をちょっと見てほしい。
私の趣味は読書。三島由紀夫やドストエフスキーなど古典系の作品をが好き。もっと厳密にいうと、本を読んだ後にあのシーンはこうだった、あの場面での登場人物の行動はああだった、のように作品世界を思い出している瞬間が好きですね。
そこにはね、こういう場面を見ると私は感動するんだ!〇〇なシーンだと楽しく感じるんだ!けど前読んだ小説で感じた楽しさとは違うなあ、どうしてだろう、などなど普段の生活では見られない自分の姿が現れるのがすごい楽しみになっている!
同じ小説を読んだ時でも、あの時はこう思ったけど、今はまったくそんなこと思わないなあ、むしろ逆のように思えるという感想を抱くこともある。そうなると、あ!自分は変わったな!とまた新たな一面を発見することが出来る。
どんなに些細なことの中にでも、見てきたものの中にあなたがいる。それに出会いに行けるもの、自己発見があるものが趣味と言えるんじゃないのかな。
皆さんのなかにもこれは趣味って言えるのかなあと思う人がいると思います。まずは自分の好きなことをしている自分を思い出してみてください。もし屈託のない笑顔があって、そうした嬉しい感情に包まれているの自分をもっと見たいなあと感じることが出来れば、それはもうあなたの立派な趣味です。自信をもって人につたえてほしい!