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virtualな存在を興味深く観測。 techについては語り得ませんが、humanit…

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virtualな存在を興味深く観測。 techについては語り得ませんが、humanitiesについての諸々。 creativeに愛と尊敬を。

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  • 虚擬魔女現象

    神椿の魔女たちの虚像と実像

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VTuberという実存、あるいは共同幻想

 この記事は、私がVTuberという存在に出会ってから今まで、いつか形にしようと思ってぼんやりと考えていたことについて、実存主義をひとつの手掛かりに輪郭を与えてみようと思い立って書き留めてみるものになります。   VTuberという存在が多くの人々に認知されて久しい現在。この間、急速に規模が拡大し、かたや消失し、様々に展開されるVTuberたちの活躍や一方で引き起こされる諸問題について、VTuberとは何者か、いかにあるべきか、どのような構造を持つのかについて様々に議論され

    • みどりとあか、しろとくろ、そしていろいろ

      日記Ⅰ 11月3日。前日の荒天が嘘のように晴れ渡った爽やかな秋の日和。人々が幕張の海辺へと集いつつあるなか、わたしは森林の中にあった。 佐倉のDIC川村美術館がほどなく休館してしまうとの報を受けた時から、千葉へと向かうこの機会を逃してはならないと思っていたからだ。 川村美術館の園内は緑豊かで、陽を受けてきらめく水辺には羽を休める白鳥。芝生の広場では子どもたちが元気にはしゃぎ回っていた。ベンチに座り持参したサンドイッチを食べていると、わたしの隣に老夫婦が腰掛けてきて、

      • KAIKA: or The (Post) Modern Ballet Mécanique

        鈍色の空の下、白一色に凍りついた地面を慎重にハンドルを切りながら駅まで向かった。新幹線で日本海側から太平洋側へ、山脈を貫くトンネルをいくつも超えて群馬県に抜けると、そこは雪国ではなかった。窓越しに近付いてくる東京の空は青く晴れ渡っていた。 上野駅で降り、しばらく歩く。 東京に来ることは滅多になく、彼女のライブの度についでに立ち寄る場所を調べるのも楽しみのひとつとなっている。 「地獄の門」を眺め、重要文化財の昭和モダニズム建築の中に入る。 国立西洋美術館の「キュビスム展」は

        • 〈セカイ〉の終わりとハートビート・ファンタージエン-「不可解参(想)」と餞のことば-

          2023年3月4日、バーチャルに構築された「概念武道館」及び「超構造体COCOON」上にてバーチャルシンガー花譜ちゃんの「不可解参(想)」が上演されました。 はじめに 1st「不可解」ではバーチャルアーティストのライブシーンに大きな衝撃をもたらし、その後突然の流行病が世界を覆うなかで、逆境を跳ね除け、「弐」でバーチャル空間上ならでのライブの新しい形を提示し、弐REBUILDINGでは再び有観客ライブを取り戻し、参(狂)では前人未到の武道館ライブを成功させてきた「不可解」シ

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          5本

        記事

          夏の暑さとお水とさくら味-花譜『不可解参(狂)』@武道館

          次の舞台は日本武道館─── 2022年5月16日、深夜に花譜ちゃんのチャンネルで突如始まった渋谷の「聖地巡礼」配信(#100「前触」)、そのおしまいにスクランブル交差点に掲示された巨大な縦書きの広告看板が目に飛び込んだ時から、正直私の心には期待と不安が同時に渦巻いていました。 音楽にあまり詳しくない人でも、「日本武道館」という場所が日本の音楽シーンにおいて目指すべき大きな到達点のひとつであり、そのステージで歌うことが多くのアーティストたちの憧れであるというのは承知の通りかと

          夏の暑さとお水とさくら味-花譜『不可解参(狂)』@武道館

          いまこそわたれ、渡り鳥−花譜高校卒業記念ライブに寄せて−

          2022年3月26日、花譜ちゃんの高校卒業を記念したバーチャルライブ、『僕らため息ひとつで大人になれるんだ。』が開催されました。 学校の教室を舞台に、“僕らため息ひとつで大人になれるんだ”というタイトルに接続される詩の朗読から、静かにそのライブは始まりました。 このタイトル自身、以前Instagramにポストされた詩(花譜ポエム)からのものです。 今回は、神椿ライブで定番の迫力あるリリック映像演出は黒板アートというかたちで最小限になるかわり、私達の目の前には学校という舞台

          いまこそわたれ、渡り鳥−花譜高校卒業記念ライブに寄せて−

          A player says a prayer-幸祜『PLAYER』ライブレポ-

          去る2021年12月29日、「バーチャルロックシンガー」幸祜ちゃんの1stワンマンライブ『PLAYER』が有楽町のヒューリックホール東京にて有観客で開催されました。 このライブは配信プラットフォーム「Z-aN」で有料配信されており、またより多数に届ける為の「実験」と称して、Youtubeにおいても、アングルが正面の引きで固定ではあるものの、リアルタイムでの配信が行われました。 第一部ライブ冒頭、電光掲示板のような画面上に“READY?”と表示された後、流れだした文字列は、ラ

          A player says a prayer-幸祜『PLAYER』ライブレポ-

          ヰ世界情緒『Anima』、あるいは創世のプロメテウス

          「魂」。古代ギリシア哲学者の大好物であり、カント以降には理性から追放され、現代オカルティズムに引き受けられた21gのエイドス。野生の思考を失った現代文明の片隅で消えゆく蝋燭の灯火。 「Anima」と表題されたこのライブで、ヰ世界情緒の示した「魂」とは、何であったのでしょうか。 2021年10月23日、ヰ世界情緒1stワンマンライブ『Anima』がYouTube‐Liveにて完全無料で公開され、Twitterトレンド1位を記録しました。私は折り悪くリアルタイムでの参加が叶わず

          ヰ世界情緒『Anima』、あるいは創世のプロメテウス

          ストリートのシャーマンは消えた“コトダマ”を呼び覚ます−春猿火『シャーマニズム』解題

          “……消えた言霊 心の銃 今再び台風が来る 前世 来世 もう一度君を呼び覚ます 目覚めるのだ 仮の世界より 大好きだよ だから二度と私を離さないで この心臓を半分こしよう 私の鼓動をあげる 覚醒しよう シャーマニズム” 2021年8月27日、東京・有楽町の「ヒューリックホール東京」にて、春猿火ちゃんの1stワンマンライブ『シャーマニズム』が有観客開催されました。 私は配信にて視聴したのですが、ライブ全体を通して表現されていたと感じるもの、思い浮かんだものを以下に書き留めてお

          ストリートのシャーマンは消えた“コトダマ”を呼び覚ます−春猿火『シャーマニズム』解題

          かたちをうしなったせかいで、ふたたび‐『不可解弐Q1:RE』ライブレポ‐

          2021年6月12日、13日の2日間に渡り、花譜2ndワンマンライブ『不可解弐 REBUILDING』のQ1:RE、Q2:RE、そしてQ3の3公演が開催されました。 事前のクラウドファンディングで8260万円超を集め、過去最大のスケールで開催されたこのライブは、緊急事態宣言下の東京都、豊洲PITにおいて、ガイドラインに従いキャパシティが半減された有観客ライブとなりました。 リアル会場での開催は、直前で無観客開催となった2020年3月の『不可解(再)』以来、有観客としてはお

          かたちをうしなったせかいで、ふたたび‐『不可解弐Q1:RE』ライブレポ‐

          心象スケッチ‐不可解弐Q3、豊洲にて‐

          “毎日がすごくつまらなかったとしても 生きる意味が分からなくても 例え魔法が無くても 魔法の無い世界に 魔法のような出来事を届けたい 魔法はみんなの心の中にあります みんなが作る魔法、それが不可解” これは、三十一箇月の過去と感じる方角からここまで保ちつづけられた、影と光のひとくさりずつ、その通りの心象スケッチです。 (※筆者注:ライブレポートではないシロモノになりました。これとは別にQ1:RE及びQ2:REのレポを上げる予定です) 2021年6月12日、「原点回帰」を

          心象スケッチ‐不可解弐Q3、豊洲にて‐

          新時代のロマンスとテック、もしくは神気と経脈‐理芽「ニューロマンス」雑感

          2021年5月15日、理芽ちゃんの1stワンマンライブ「ニューロマンス」が開催されました。ライブ全体を通して受け取ったことをざっくり纏めてみたいと思います。一曲ごとのインプレッションではなく、全体としてそこで表現されていたことを概観してみます。 ライブ冒頭、いきなり「魔法なんてない」「神様なんていない」と、魔法の否定、そして「神の死」が語られました。 私達が観測してきた「花譜の物語」はこれまで、「不可解」や教会を舞台とした「不可解弐」を通して、「魔法」や「ファンタジー」、

          新時代のロマンスとテック、もしくは神気と経脈‐理芽「ニューロマンス」雑感

          現象と幻想と現存在-花譜「不可解弐Q2」レビュー

          バーチャルシンガー花譜の2ndワンマンライブの後編、「不可解弐Q2」が2021年3月13日に開催されました。セカンドなのに実に4度目のライブです。 Youtubeでの無料公開という事もあって、実に4万人超の同時接続者がこのライブを見届けました。Twitterでは日本と世界の両方でトレンド1位をとったようです。大きなひとつの爪痕を残せました。今回、初めて花譜ちゃんのライブを観測したという方もかなり多かったのではないかと思います。 今回のライブが無料公開となった経緯はぜひこち

          現象と幻想と現存在-花譜「不可解弐Q2」レビュー

          不可解弐Q1ライブレビュー パンドラの「箱」に残る希望/ある少女の祈りと音楽という魔法

          2020年10月10日、バーチャルシンガー花譜のセカンドワンマンライブ「不可解弐Q1」が開催されました。なんと、地球上ではないどこかからの中継という形で。以下は、個人的な備忘録を兼ねたライブの感想となります。よろしければお付き合いください。 今回のライブ「不可解弐Q1」は、折からの相変らずの現実世界の残念な状況を考慮し方向性の転換された、神椿主催としては初の「完全バーチャルライブ」であり、独自のプラットフォーム「Z-aN」より配信される運びとなりました。神椿スタジオがこれま

          不可解弐Q1ライブレビュー パンドラの「箱」に残る希望/ある少女の祈りと音楽という魔法

          不可解(再)-”再演”という名の脱構築と不完全で未完成な魔法-

           2020年3月23日、昨今の新型コロナウイルス感染症拡大の状況に伴い無観客でZepp DiverCity TOKYOにて開催された”不可解(再)”。以下、そのライブレポートもどきになります。例によって個人的な備忘録として私の感じたことをつらつらと書き出しただけのものです。 はじめに 前回の”不可解”では、CFに参加して”共犯者”とはなれたもののチケットを取ることはできず現地参戦は叶わなかった私が、今回こそはと現地参戦を楽しみにしていた不可解(再)が無観客という形になったこ

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          フロンティアに立つアーティストAZKi-開拓の1年と透明なきらめき

           令和元年11月15日に活動一周年を迎えたバーチャルシンガーAZKiちゃん1年の活動と記念すべきファーストアルバム"Without U"についての所感です。 はじめに 私はTwitterでは花譜ちゃんのファンである観測者を自称しています。AZKiちゃんについては、花譜ちゃんの動画に毎回コメントを残している熱心なVアーティストがいるんだな、という所からきっかけに割と初期から彼女の存在を知ってはいました(いわゆる限界観測者としてのAZKiちゃんの姿)。しかしながら、特に注目して

          フロンティアに立つアーティストAZKi-開拓の1年と透明なきらめき