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#3英語学習の観点から見る、語学学校と仕事
アイルランド生活も残り短くなってきた。そろそろこの国での時間が名残惜しく感じつつも、終わるに当たり充実感も伴っている。Workawayでフランスを経由し、ゴールウェイの街に戻ってきた。あと少しで日本に帰国する。ここに来る前はあれほど帰国の意思が希薄だったのと裏腹に、今は楽しみになっている。自国の好きな要素を明確に実感できたことに、驚きと意外性、喜びを含んだ気持ちが伴走している。
プロローグ
さて、今回はタイトルの通り「語学学校と仕事で得られる英語に違い」という点を振り返っていく。2023年に3ヶ月語学学校へ通い、また奇しくもカフェで5ヶ月間バリスタとして働くことができた。それぞれに、良さがあった。
自分の英語スキルの向上のために渡航してきたため、基本的には昼夜問わず、英語に向き合ってきた自負がある。改めて、それぞれから「何を得たのか?」を言語化し、可視化することで自分の振り返りになるだろう。
また、これからワーキングホリデーや留学などを考えている人に対し、何か参考になれば幸いだ。
語学学校
良さは2つある。
一つは、「先生に質問できる」こと、そして「友達ができる」こと。2つめを補足すると、語学学校はレベル別でクラス分けがされる。つまり同じレベル・近いレベルの友達ができるということだ。
①先生への質問
1つ目は容易に想像できるはずだ。皆さんが通ってきた学校と同じように「わからないことを質問する」、ただそれだけ。英語を学ぶ語学学校であれば1人はネイティブの先生がいると思うので(いなければ学校を変えた方がいいかと個人的には思う)、嫌な顔をされるくらい質問をするのがいいかと思う。そのくらい熱がある生徒を、先生たちは喜んで受け入れるはずだ。
自分の場合、質問攻めにしたとは思わないが、授業中に先生が近くに来たタイミングや授業後に質問をしていた。
・ちなみに
最後の1ヶ月、クラスに対してとってもストレスが溜まっていて、早く学校が終わることを願っていた。なぜかといえば、クラスのブラジル人比率が徐々に高まっていき、ポルトガル語が以前に比べて多数聞こえるようになったから。(私の学校ではブラジル人が多く、違う学校ではそれに加えて台湾人も多かったらしい)
こちらは英語の向上、あちらは暮らしていくためのビザが必要、つまり目的が違う。致し方ないといえば致し方ないし、自分の英語のレベルを上げてクラスを変えればその問題は解決はされる。
とはいえ、自分の語学レベルを一晩で1→100にできるわけでもなく、精神と時の部屋に入れるわけでもない。不可抗力の問題だった。
前置きが長くなったが、そんな時にも先生に相談ができる。私は幸いにして、優しく教え方も上手い、素晴らしいアイリッシュの先生に出会えたので、その先生にストレスをぶつけていた。エリックありがとう。
また、語学学校に非ネイティブの先生たちもいるので、その方達のスピーキングに関しては真似するのはあまりおすすめしない。(発音がその人の母国語アクセントがついてくるから) 一方で授業の内容における理解度は高くなる。英語のスピードが早くないからだ。
ポイントは、「ネイティブにしかわからない質問」をどんどんしよう、ということだ。
②友達を作ること
2つ目、友達ができること。これがなぜ英語学習という点でいいか、「スピーキングの練習をたくさん行うこと」ができるからだ。
似たレベル同士で、それぞれボキャブラリーが少ない中で、なんとかして伝えようとする。この「相手に伝えようとする姿勢」の繰り返しがボキャブラリーの引き出しの多さにつながっていくのではないかと考えている。
さらに言えば、友達と話す時にできるだけ「習いたての単語やフレーズ」を使ってみる。
もちろんネイティブと話す時にも使う。使ってみて、ネイティブがどのような反応をするかも重要な確認事項の一つだ。
ただ懸念点は、ネイティブが圧倒的に話す量が増えてしまい、そもそも自分自身の相対的なスピーキングの量が少なくってしまうということだ。
そのため、「自分で文章を組み立てて相手に伝える」という回数が減ってしまう。あくまで、個人の経験に基づいた考察である。
であるが故に、同じレベル感の友達とカフェやパブに行き、自分で文章を組み立てる練習をしつつ、覚えたフレーズをどんどん組み込んでいく。これがスピーキングスキルアップの最善の手なのではないかと考えている。
仕事
今日の本題。一番伝えたいのはこの章だ。
仕事から得たものはずばり
①ネイティブの自然なリズム、バイブ、ノリ
②簡単で多様な単語の使い方のリアルタイム視聴
③ネイティブならではの表現
つまり彼らが生活の中で使う自然な英語である。
これは学校では得難い。なぜなら、生徒は非ネイティブ、そして先生たちは生徒に合わせた「生徒モード」になっていて普段とはまた違った状態である。
そして、動きが少ない。先生たちと接するのは基本的に授業中だからだ。その点、仕事では”変化”が起きやすい。変化があるということは、それだけ使うフレーズ、使い方などのバリエーションが増えることだ。
①ネイティブの自然なリズム、バイブ、ノリ
私がネイティブ同士のコミュニケーションを見た時に「ネイティブだな〜」と感じる点の一つが「相槌」だ。
おそらく仕事を始める前、相槌の量は極端に少なかった。
定番のokay, I see, ah-huh, yeah, nice、おそらくこの程度だったと思う。
今の自分はどうだろうか。
上記に加え、All right, right, that's right, sure, lovely, great, that’s great, fantastic, beautiful, fair, that’s fair, fair enough gotcha などを言っているように思う。そのときの状況や文脈によって、感覚で使い分けている。
これらに関しては完全に”ノリ”だ。毎度頭の中で考えているわけではなく、浮かんだから使ってみる。そんな程度だ。おそらく聞いて見たものが無意識にあるボキャブラリーの倉庫に仕舞われているのだと思う。
大事なことは、間違っているかもしれなくても口から発してみることではなかろうか、ということである。
日本語ネイティブの我々は、ボキャブラリーもあるが、ピッチつまり音程でのバリエーションがある気がしている。「あー」「おー「へー」「うん」「まじ(か)」など、一応書けば数はあるが、それよりもテンションに合わせた音程じゃないだろうか?皆さんの頭の中で想像できると思う。
おそらくだが相槌の量が相対的に、とても多いんじゃないかと思っている。(勘である)
もちろん「All right」とか「Good」とかはピッチで変えている気がする。
②簡単で多様な単語の使い方のリアルタイム視聴
要するに、「生でネイティブの英語を見ているだけ」だ。
これは有名かもしれないが、本〜〜〜〜当に中一で習うような単語の組み合わせが飛び交っている。
やはり筆頭は「get」だ。getの便利さといったら、もう素晴らしい。が故に多用される。「動いてとりにいく or 動きがあるものを手にいれる」、このイメージで使えば、少なくとも”伝わる”。
今でも覚えている仕事の一場面がある。
ある日の仕事で、複数あるゴミ袋(ゴミ箱に設置している)を集めて捨てにいくという場面。「ゴミ箱を”集める”? collect / gather the binsか?」と思い同僚に聞いて見たら、彼は「get the binsでOK」と言った。
なんということか。確かに伝わってしまう。それでいんだと感じた瞬間だった。
他にも私のお気に入りで言えば「put」だ。まあ〜〜便利だ。何か”置く”イメージさえ掴んでいれば、もの、時間、概念など応用が効く。
また「確認する、必ず〜するようにするという意味の「make sure」も頻繁に耳にした。confirmよりもmake sureが、日常においては多用されると思う。
ちなみにここで出てきた「make」も便利で素晴らしい。これは個人の感想だが、巷で言われる”強制する”ような感覚ではなく、「ただ力を込める」イメージなんじゃないかと思っている。
③ネイティブならではの表現
ネイティブから聞かなければ今後全く使えないだろうというフレーズを、その場面・経験まるごと記憶できたことは貴重な経験だった。これに関しては2つ目と類似してる気がしてる。
「spot on」「you’re my hero」「thanks a million」「cheers」「~~ kill me」など。
例えば「cheers」。乾杯の時ももちろんいうが「thank you」の文脈、ニュアンスで普通に使われている。セットもある。「cheers,thank you」といった具合に。
現時点で思い出せるのがこのくらいなのだが、おそらく無意識に自分が普段使っている表現の中にも、彼らから吸収した表現が散らばっている可能性は十分に考えられる。
まとめ
語学学校
ネイティブの先生に質問できる
友達ができる
仕事
相槌などの会話のリズム感を吸収できる
簡単な単語で、日常で多用するフレーズを得られる
ネイティブ以外から聞かないフレーズを学べる
エピローグ
というわけで語学学校と仕事の良さを比較した。
もちろんそれぞれに良さはあるが、個人的には「働きながら英語を学ぶこと」が一番ナチュラルな英語に触れられると感じている。
また仕事は大変だし難易度は高いが、その分充実度も高い。ワーホリにおいて、英語を本気で伸ばしたい方はカフェやレストランなど接客業にこだわって仕事探しをしてみるのは、有効な手だと思う。
もちろん100%そうでなくていいが、ポイントは「人と会話する機会、一緒に行動する機会がある」ということだ。
まあそもそも、日本以外で働くという経験も素晴らしいものなので、仕事をやってみるっていうのがおすすめだ。