成果が出やすいのは良いことか
成果が出やすい人と出にくい人ならば、一見出やすい人の方がいいだろう。
授業についていけなくて、居残りなんてしたくない。
しかし成果はいつか頭打ちするタイミングが絶対来る。
そうなった時、早い段階で成功体験を積んでいる人は退屈になって辞めてしまう。
だが、居残りをしてでもじっくり時間をかけて成功にもっていこうとする人は、成功体験をひとつひとつ積める。
童話《ウサギとカメ》の起承転結をまんま辿るのだ。
ウサギは最初のうちに成功体験を積みすぎるから、後半の停滞に耐えられないのだ。退屈で退屈でしょうがない。
麻薬と同じで、一度気持ちよくなると、それを上回る量を摂取しないと刺激にならない。
徐々に増えていくならまだ良いのだが、最初のうちから大量に摂取すると、もうどんな量でも満足出来なくなる。麻薬の刺激に飽きるのだ。
対してカメは、上手くいかないことに慣れている。伸びしろしかないとも思えているし、一度に多くの成功体験を得るわけではないので、長期的に続けていける。
ウサギが最初から飛ばしていていたせいで後半は疲れていたとして、カメはずっと一定のペースで前進している。
なので要領が良くて最初から成果を出せることは一見良く見えるが、決していい事ではない。