境界知能の性能
格闘ゲームである《ストリートファイター4》に出てくるキャラクターの能力値で例えると
発達障害はザンギエフで境界知能はダンだと思う
発達障害は能力値の凹凸に差がある。レーダーチャートで表すと歪な形になるのだ。
ザンギエフに飛び道具は無い。
リュウなら波動拳、春麗なら気功掌、ガイルにはソニックブームがあるので遠距離でも戦えるが、ザンギエフは遠距離において何も出来ないのだ。
しかし近距離だとスクリューパイルドライバーで無類の強さを発揮する。
近づいて投げるだけで、相手の体力をゴッソリ持っていく。
不得意な分野ではボロボロにやられるが、得意な領域で戦えば無双できるというわけだ。
対してダンは飛び道具がある。
もっと言うと格闘ゲームにおいてのスタンダードな性能をしている。
いわゆる三種の神器(飛び道具、突進技、無敵技の3つ)を備えている。
これは主人公のリュウと同じ性能だ。
しかしダンはこれらが全体的に弱い。
飛び道具の我道拳は途中で消えるのでリーチが短いし、断空脚は比較的マトモな性能だが、固めループは割り込めるので、有識者に対しては使い物にならない。
晃龍拳は無敵さえあれど範囲が小さいので対空に使いにくいという致命的な欠点がある。
冗談抜きにリュウの下位互換だ。ついでに気絶値も低い。
どっちもプレイヤー間では弱キャラクターであるが、近距離戦に持ち込めばチャンスがあるという点で、まだザンギエフの方に希望があると思う。
対してダンは全部の距離、技において中途半端ゆえどのシーンにおいても不利を背負って戦うことになる。
いや地獄
これらを現実に置き換えると大抵の人間はリュウであるため、遠距離も中距離も近距離も…といったふうにバランスよく仕事をこなせるため、職場の業務内容もバランス型になっていく。しかしザンギエフ型は遠距離が無理なのでバランスが大事である仕事では使いにくい。
ピーキーな性能を持っている人間に対しては仕事を降りにくいのだ。
しかし近距離だけならば超絶できるので、近距離だけやってもらうことで適材適所が可能だ。
しかしダンのような全体的に能力値が低い人間には、少なくとも職場において適所がない。遠距離、中距離、近距離…どこの分野においても半人前クオリティなのだから、会社からすると使いにくい。
周りは上位互換しかいないのだから。
こう…なんだろう、アイデンティティを持ちにくいのだ。
「俺はほとんど出来ないけど、これだけは誰にも負けない」
みたいなのがない。
「居ても居なくてもいいんじゃなくて、居ない方がいいんじゃね?」
リュウ型の性能を持っている人間にすら代わりはいるので、ダン型になるともっと何者にもなれないのだ。
強いて言うなら出来損ないだろうか。
耳を噛まれた上に四次元ポケットを無くしたドラえもん…まあ友達として見るならいいが、道具として見るならゴミだ。世の中は資本主義社会。なんの道具や成果も提供出来ない者に対価は払われない。当たり前だが。
資本主義は能力主義だ。
能力は知能だ。
つまり知能が低ければ低いほど、貧困に直結する。
お金や学歴、人脈と同じで、あればあるほどいいのだから。
キャラクターに対する愛から、遊びでダンを使うことはあっても、賞金がかかった大会でダンのような弱いキャラクターを使う人はまず居ない。競走だからだ。
資本主義社会も競走だ。
足を引っ張る弱キャラは選択しない。