パリピ怪談
体験者はトオルというDJ。
ある時友達であるガキくんの家に泊まることになった。
ガキくんは用事で家を空けていた。
チャイムが鳴る。
一度ではなく、1時間おきに何度も鳴る。
ガキくんが帰ってきた際に話すと、ガキくんはそれを認知していた。
今度はガキくんと一緒にいる時にチャイムが鳴る。
トオルは犯人を捕まえようと、とっさにドアを開ける。
そこには髪が長いホームレスのような容貌をして、折れたビニール傘を持っている男がいた。驚いてドアを閉めてが、いきなり風呂場からシャワーの音が聞こえてきた。
風呂場に行っても誰もいない。しかし水が出た痕跡はある。
リビングでスマホを触っていたガキくんに、一連の出来事を話しても信じてくれない。楽観的なのだ。
チャイム連打は最近始まったことだというので、思い当たる節があるかどうか聞くと、ガキくんは友達と景色を撮るため知らない山に行ったそうだ。トオルはそれだと思い、そこでとった写真をみせてもらった。
ガキくんは位置をハッキリ覚えていなかったため、写真の情報をたよりにした。写真には吊り橋が写っていたので、それを参考にしようとしたが、そこに白い着物を着た女性が写っていることに気づいた。
それでもガキくんは場所を思い出せないため、他の写真を見ていた。
夜だったが、左あたりの背景に、人の胸から下が写っていた。赤い着物にブルーのスキニーデニム。黒いピンヒール。そして人間の首を何個か付けている異形のようなものが写っていた。
ガキくんはそれらの心霊写真に全く気づいていなかった。
トオルはお祓いを勧めて、翌日ガキくんはお祓いに行くことになった。
次の日ガキくんは帰ってきたが、お祓いには行っていないとのこと。部屋中の電気を付けて歌い、セルフ除霊をしたから大丈夫との事。
しかし相変わらずチャイム連打は続いた。
そのためガキくんは異形の心霊写真を消したところ、現象がピタッと無くなった。
後日ガキくんが友人たちに行った山を聞くと、花魁淵だったそうだ。
聞いてもイマイチピンと来なかったので、文字に起こさせてもらった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?