実家の猫
旦那の実家には2匹の猫が居る。
とても可愛い。
1匹は知人からもらい受けたと言う雑種。大きくて毛並みがふわっふわ。
1匹はペットショップからお迎えしたと言うスコティッシュフォールド。小柄で垂れた耳がベリーキュート。
このスコティッシュ様が実は少々やんちゃである。
昔から甘えて来る様なタイプではなく、むやみに撫でようものならスナップのきいた猫パンチをお見舞いされるのだ。
ところが最近、めちゃくちゃ甘えん坊になって来たとの事。
歳をとって丸くなったと言うのか?
でも滅多に顔を出さない奴に来られてもさすがに甘えないでしょう……と、思いつつソファに座ってみると……!
ききききたーっ!!
足の上に乗ってゴロゴロ言いながら更にフミフミしてるーっ!!!!
何これ凄く凄い。
猫のフミフミ可愛過ぎる。
幸せ。
はぁー、そっかぁー、なんか知らんが撫でても良くなったんだー。
あー猫……、猫可愛い……、猫感謝、猫、可愛い……
私は思う存分フミフミさせた後で喉をカリカリした。スコティッシュ様は気持ち良さそうにゴロゴロ喉を鳴らしてる。
この日はとても寒かったが、暖房の効いた部屋でソファに座り、膝上には猫。こんな暖かい事があろうか。
すっかり心身共にリラックスした瞬間だった。
シャァッ……!!
スコティッシュ様、突然のご乱心。
両前足でガッチリと私の右手をホールドし、そこへ鋭い牙を喰い込ませる。
「?!」
何故……! さっきまであんなに甘えていたのに、どうして急にそうなるの?!
ああでもなんかそんな時ってあるよね!!
分かるよ! なんか急にイーッ! ってなっちゃったんだよね! 仕方ないね!
私の右手には3ヶ所の爪痕と1ヶ所の牙痕が作られ、牙痕からは血が。
大した事はなかったのでもう痒い。
何だろうあれ。
急に甘えてる自分に嫌気がさしたのかな。なんか分かる気がするんだよね。
人間だからそこでシャァッ! って表現はしないけど。
その後はもう寄って来てくれませんでした。
それどころかちょっと遠くの、寒いとこに居た。
反省している……?
はは、いや猫に限ってそんなワケないか。
猫感謝。