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挂甲の武人のお祝いに、全国から埴輪が集結

2024年11月某日
東京国立博物館
挂甲の武人 国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」


10月に観た国立近代美術館のハニどぐ(ハニワと土偶の近代)が、すごくおもしろかった。
時代によって見方が変わったり、アートやデザインへの広がりなどなど。
ハニワと土偶に刺激を受けまくった人たちが生み出す作品が、こんなにいっぱいあったんだ~
ってビックリ&ワクワクしながら観たのだった。

で、どうしよっかな~と思ったけどやっぱり行っとくか!という流れでトーハクの「はにわ」展へ。
こちらはキュレーションとプロモーションの勝利ですな~という印象。
お年寄りからちびっ子まで、老若男女で大盛況。
写真撮影OKだけど、どう撮っても人が写り込んじゃう。
ま、「挂甲の武人 国宝指定50周年記念」おめでとうございます~という気持ちで。

●プロローグ 埴輪の世界


埴輪 踊る人々

トーハクのイメージキャラクターでおなじみの踊るハニワ。
実は踊っているわけじゃあないと知ってびっくり。

踊る人々に群がる人々


ハニワ分布図


●第1章 王の登場


国宝 金銅製鈴付大帯
鈴がいっぱいついている。音を鳴らして魔を払う、的な?幅広で金でゴージャス。


国宝 金製耳飾
異素材を組み合わせた揺れるイヤリング。素敵


国宝 金銅製沓
歩くためじゃあないけど当時の大陸ファッションを取り入れた


国宝 金銅製環状鏡板付轡 光り輝くくつわ


●第2章 大王の埴輪


重要文化財 円筒埴輪
とにかくデカい。でもハニワは円筒型から始まったらしい。王の権威を感じざるを得ない


ハニワの形の変遷図


水鳥形埴輪
シンプルながら、鳥の特徴をよくとらえてるなあ
尻の方の穴をのぞき込んでしまうのは人間の性


埴輪 挂甲の武人 埴輪 捧げ物をする女子 家形埴輪

いい感じの2ショット。
穏やかな表情の武人とおすましがおの女の子。上着もスカートもめっちゃ裾広がり~
家が立派だ。


●第3章 埴輪の造形


特殊器台・特殊壺
かなり特殊なのか?祭り用。台の○と△の穴やスジスジの文様がいい感じ


国宝 円筒埴輪
国宝なんだ~ほえ~だいぶ赤っぽい色がハニワ~って感じ


船形埴輪 
なぜか結構船も作っている。実際に乗っていたものか、死出の旅用か。
模造 船形埴輪
ゴージャスな船。だいぶいろいろ付け足しちゃった。クリエーター魂に火がついたのかも


子持家形埴輪
立派なお宅。建て増し住宅?


埴輪 天冠をつけた男子

アルルカンのような、楽しいファッション。
色もデザインもよく残ってるな~天冠の先っちょは鈴。
鈴って大昔から重要なアイテムだったのね。


埴輪 あごひげの男子

異国の人のような雰囲気をまとっている。
あごひげと帽子の三角の対比がおもしろ。


埴輪 挂甲の武人

かぶとの鋲?の表現がいいなあ。
やっぱり顔に赤入れてるんだなあ
鎧の幾何学模様ぽいのもいい。


旗を立てた馬形埴輪
まずはかわいいお尻から。
めっちゃ足が長い。小股が切れ上がった馬。ほんで自立してるのがすごい


馬形埴輪
こちらはタテガミ?の存在感がすごい馬。フル装備で威厳があるわ~


武装石人
福岡では石造りのハニワ…ではなく石人


●第4章 国宝 挂甲の武人とその仲間


埴輪 挂甲の武人×5

今回の展覧会の主役、挂甲の武人と兄弟が勢揃いした専用ルームにて。


◎ 埴輪 挂甲の武人
群馬県太田市成塚町出土古墳時代・6世紀群馬・(公財)相川考古館
「地元・群馬はオレが守る!」


埴輪 挂甲の武人
群馬県伊勢崎市安堀町出土古墳時代・6世紀千葉・国立歴史民俗博物館
「庇が深い恥ずかしがりや?」


埴輪 挂甲の武人
群馬県太田市飯塚町出土古墳時代・6世紀東京国立博物館
「サムライのルーツ」国宝なのでセンター張ってます。
後ろ姿も抜かりなく作り込んでる。ずっと観てられる


埴輪 挂甲の武人
群馬県太田市出土古墳時代・6世紀アメリカ、シアトル美術館
「アメリカから里帰り」


埴輪 挂甲の武人
群馬県太田市世良田町出土古墳時代・6世紀奈良・天理大学附属天理参考館
「最後に誕生した!?末っ子」

ちょっとずつディテールが違っている。
その都度作っている人のアレンジが入っているのだろうか?興味深い。
身につけているものの、かなり細かいとこまで作り込んでる。360度おもしろい。
矢に手を掛けて、今すぐ打てるぜ!みたいな緊張感があったり。
パンツがおしゃれ。
後ろは紐でいっぱい留めている。


埴輪 挂甲の武人

国宝の武人はもう1人いた!
全体的に丸っこいフォルムで、なんか頼りがいある~

足から紐?



埴輪 挂甲の武人(彩色復元)

最初に観たときは「えええ!?」って思ったけど、徐々にしっくりきたというか。
黒じゃなくてグレーを使ってるのがおしゃれ。
そして赤のパワー・力強さを改めて感じる。


挂甲 籠手
リアル挂甲。鉄の板を組み合わせている


●第5章 物語をつたえる埴輪


両面人物埴輪

実際に存在しないモノはハニワとして作らない。
なのでこの両面人物はとっても珍しく、この1個しかない。


変顔ハニワ


愛想笑いのハニワ


力士3人組 それぞれに味がある
センターの力士がもっとも神事を感じる


埴輪 杯を捧げる女子
すっごいおしゃれ。杯をどやっと差し出す


埴輪 鍬を担ぐ男子 にっこにこ!


埴輪 鷹匠
この時代から鷹を操っていたってことにビックリ。


埴輪 琴をひく男子 埴輪 二人童女 埴輪 踊る人

王を弔う音楽を奏でるひと、舞い踊る人。
それぞれの任務を全うしている


後ろ姿も見どころいっぱい


いやもうアクセサリーとか幾何学模様が


Tバック3人組



埴輪 あぐらの男子
帽子って権威を表すアイテムだったのかな?背が高くみえるし


埴輪 正座の女子

当時の最新ファッションとのこと。
カンフーの挨拶みたいな手の形?

ネックレスの後ろはこうなっているのか~



家形埴輪がいっぱい



埴輪 ひざまずく男子 まずは後ろ姿から。
土下座ではなく、亡き王へのリスペクトと新しい王への忠誠を誓っている


これまた立派なお宅。屋根がユニーク



動物大集合ーーー ウマうま馬、越しに鵜飼い


馬と鳥 ホント馬の造形がすごい


飛ぶ鳥をこういう風に表すのね~鹿の尻もいい感じ


牛、鹿、イノシシ。みんなずんぐりしててかわいいな!


すれ違う牛と鹿


イノシシも忘れんなよー


動物ハニワ一覧


逆サイドからの鹿


鳥たちの後ろ姿


鵜飼いと魚 魚までハニワにしちゃうとは


魚 鵜飼い ウマうま馬


水鳥形埴輪 母鶏に乗っかってるのが微笑ましい


埴輪 子を背負う女子 埴輪 乳飲み児を抱く女子
こちらは人間の母子 ハニワとしては珍しいらしい


犬猿の円筒埴輪
円筒に猿の親子とそれを追う犬がへばりついている。結構不思議なハニワ。
土をコネコネしてくっつけたんだろうな


猿形埴輪 ぬっと出てきた感。
もともとは小猿を背負っていたらしい。なるほど


●エピローグ 日本人と埴輪の再会


ひよこ形埴輪
三船敏郎が持っていたんだって。素朴でかわいい


埴輪 両手を挙げる女子 
齋藤清が描いたハニワ。近代美術館のハニどぐで観たよ


埴輪 帽子をかぶる男子

葛飾柴又から出てきたので寅さんハニワと呼ばれたのだとか。
こっちの方が男前なんじゃあ…


埴輪 笑う男子
HANI-1グランプリ優勝とのこと、おめでとうございます。


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