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ハッピーファミリー (プロローグ)

大学の劇団サークルの新人公演用に執筆したものの、「暗い、異質、陰湿、難解」過ぎて採用されなかったので、Noteに載せました。

場所 HPPテレビ 番組セット
人物 佐々木直紀 若手男性タレント 大人しい性格。
   長嶋伸介 MC リーダーシップ、カリスマ性がともに一流の芸能人。関西出身。
   江川武志 若手男性タレント 他局でヒーローを演じた経験があり、正義感が強い。
   松坂祐介 若手男性タレント スポーツ経験があり、無邪気な性格。
   白井仁美 HPPテレビ所属のアナウンサー
   木下明菜 若手女性タレント タピオカとビタミン炭酸が好物。
   濱口敏史 人気お笑い芸人 長嶋の弟子的存在。関西出身。



プロローグ
(舞台はHPPテレビの局内の番組セット。軽快な音楽に伴い、ステージの中心に照明が当たり始める。そこにはバランスボールが3台設置されている。それらの上には右から順に江川、佐々木、松坂が乗っており、落ちないようにとバランスを保とうとしている。数十秒ほどすると松坂がバランスを崩して転倒する。数秒後、まるで松坂につられたかの如く江川がバランスを崩してバランスボールから崩れ落ちる。2人が落ちたことを確認し、佐々木はゆっくりとバランスボールから降りると、佐々木は前へと進み、観客席に向かって語り始める。)
佐々木 (静かに) 物心がついた時から住んでいた実家を離れて数年が経ちました。上京する前、つまり僕が故郷に住んでいた時、実家の周りのスーパーマーケット、コンビニ、近場の公園、学校、時には少し遠いところにあるアウトレットモールなんかに行っていました。まあそれはそうとしてどこに行くにも、初めてか複数回目のおつかい問わず親との同伴だった記憶があります。そんな過去があるからなのか上京してからというものの買い物やインスタ映えスポットに行く際には、もちろん一人か、血縁関係があるとすれば数万年単位は遡るだろう友人と行きますが、どこか親が近くにいるような気がします……
(暗転)


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