「初恋」(詩)
幼い頃の
初めての恋。
同じ学校の同い年の子を好きになった。
「好き」の感情が分からなかったから、
いろんな人に聞いていた。
その子といると幸せだった。
でも、茶化されるのがいやだった。
そんな想いが渦巻いていた。
そんな日々が続いたある日。
僕はその学校から転校することになった。
突然だった。
身体が枯れる程泣いた。
お別れ会のあと。
離れることになってしまった。
僕は幼かったから
ここで初恋が終わってしまった。
時が過ぎて、朧気なあの恋を思い浮かべる。
……ふと、何かを思い出して。
家の中の引き出しを開くと。
そこには、その子から届いたであろう
近況報告の手紙があった。
揺れる黄色の花を見つめながら。
ひとつ終えた恋を、
思い出していた。
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