[詩]「綿毛のレター」
ふわりふわり
宙に浮く
綿毛のレターは
旅立って
息をするように
手紙を書く
綴った言葉は
散っていく
ふわりふわり
いつか芽吹く
その日まで
誰かの心に
宿るまで
無意味だとしても
生きていたから
風を感じていた
光が満ちていた
思い返す過去に
さよならを
諦感が満ちたから
飛んでいけ
夢想する未来へ
希望で満ちたから
ふわりふわり
言葉を飛ばした
綿毛のレター
届くといいな
いつの日か
地平線の見える
草原まで
海の見える
灯台まで
そして
世界の果てまでも
生きた証を
残すように
命の種を
空に巻いた
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