誘拐犯から逃げ出した日を思い出してみた
※トップ画は避難先の部屋で撮ったものです。
16歳で誘拐され風俗で働かされる。
17時に起床し18時から3時まで働く。
5時に寝る。
起きると昨晩稼いだお金は抜き取られ、ギャンブルや生配信者の投げ銭、誘拐犯が贅沢するための交際費で全て消える。
私が不満を言うと、犬を殺すと脅される。
当時は、誘拐犯がペットショップから連れてきた2匹の犬がいた。
(私が犬好きなので、簡単に逃げられないようにするため。厳密には2匹の犬は誘拐犯の所有物なので連れ出すと窃盗になるし、置いていくとなると、無職の誘拐犯には育てられないのは明白だった。)
縁があって2017年にめいちゃんと出会った。
めいちゃんは弁護士さんにも証明いただいている私の相棒だ。
めいちゃんとの出会いは別の機会でお話しようと思う。
、、、10年以上、このような生活を送っていた。
他人に迷惑をかけたくないので、助けを求めることができなかった。
そもそも、幸せになることが許されない人間なんだと、
自分は死んでいることにしようと決め、肉体だけ動かす日々を送っていた。
そして私は30歳が見えてくる20代後半の年齢となった。
死ぬことを決めていたが、めいさんを守るために生きたいと思い直した。
年齢的に今後はキツい旨を誘拐犯に説明した。
飲み屋で働くなら、風俗の仕事を減らして良いと誘拐犯に言われ、銀座で働くことになった。
誘拐犯から離れられる時間が増えたため、
紹介してもらった弁護士さんのところへ向かい、受けたアドバイスを実践するために避難先の部屋を借りるために不動産屋に向かう。
(弁護士選びも後日記述したい)
奇跡的にペット可で借りられる物件を見つけた。
初期費用も安い。
しかし、審査が必要だ。
全保連に落ちた。
借金もないのに!!!
(誘拐犯に作られられ借金は頑張って返して5年以上経っており、クレジットカードも所有できていた状況)
私は一度も自分名義で物件を借りたことがないのに、落ちたのには、当たり前だが理由があった。
誘拐犯が家賃滞納で逃げたことがあり、同居していた私も社内ブラックリストに入っていたそうだ。
ダメ元で別の保証会社を通す話になったが審査結果が住んでいるところに郵送される。
ダメだ、ポストを開ける権利を与えられていない私には無理だ。
不動産の担当者に正直に話す。
「ごめんなさい、私、DVを受けていて避難場所を確保するために部屋を探しています。でも無理ですよね。帰ります。ごめんなさい。」
帰ろうとしたら
「大丈夫ですよ。似た状況の女性の物件を契約した経験もありますので。教えていただきありがとうございます。協力します。」
と申し出てくれた。
数日後、奇跡が起きる。
「審査!通りましたよ!ダメ元で私が勝手に申請していた審査の厳しいところで!!!」
良かった。
勝手に作られた借金をバレないように風俗の出勤前の時間帯に郵便局のATMでコツコツ返済していた。
少しずつ、信用が回復していたんだ。
2020年3月某日
無職の誘拐犯が世間体を気にして、派遣会社で働き始めた。
働いている俺は偉いアピールのため、彼は派遣会社の出勤日をLINEで私に送ってくる。
しかし、世間でコロナウイルスって実はヤバいのではないかと騒がれ始めた頃。
派遣の仕事が減るのが目に見えている。
誘拐犯が不在の間に逃げなければ。
2020年の1月に誘拐犯のわんちゃんがガンで亡くなったため、
(この話も後日したい。私は全力で愛していたし、病院代も私が出していた。)
めいちゃんと、誘拐犯のわんちゃん、合計2匹だった。
避難前日の夜、最低限持って行くもの、
明日どう動くかタイムラインをスマホのメモに作成した。
誘拐犯宛の置き手紙の下書きも作成。
(弁護士さんの指示で、置き手紙をするように言われた)
そして朝。
誘拐犯は8時に家を出る。
16時に帰宅する。
この時間内で行ったこと
9時 レンタカーの手配
9時半 ニトリで必要最低限の生活用品購入
11時 家の中にある荷物を車に積む
13時 下書きした文章を紙に書く
13時半 置いていかなきゃいけない子に最後のご飯をあげる
14時 めいちゃんを連れて、置いていかれる子の吠える悲しい声を聞きながら、家の鍵を締め、ドアポストに投函
私名義で持たせている誘拐犯のスマホを解約しなければならない。
早い時間に解約すると怪しまれて、途中で帰ってくる可能性がある。
誘拐犯が電車で帰宅している時間帯に使用できなくする必要があった。
当時、大手キャリアの大規模な通信障害が頻繁にあったため、出先でスマホが使えなくなるのは、特別怪しいことでもなかった。
15時半 避難先最寄の大手キャリアの店舗に到着。
通常、予約しなければ対応できないと言われていたが、
「DVから逃げてきました!私名義で持たせているスマホを解約する必要があるので、対応できませんか」と説明すると、
緊急性が伝わり、特別に対応してくれた。
今でも本当に感謝しています。
ありがとうございました。
16時 誘拐犯からLINEで連絡
Wi-Fiがあると解約済みでも使用できるらしい。
部屋の状況と置き手紙を読んだそうで、パニックになった誘拐犯はなんと、自ら警察署に向かった。
「16歳で家出をしたことのある、デリヘルで働いている妻が家を出て行ったので探して欲しい」
と警察官に伝えたそうだ。
誘拐犯は、自分がこれまで行ってきたことを、全く悪いことだと思っていなかったどころか被害者面しているのだ。
もちろん、警察官はただごとではないと、誘拐犯の方を怪しみ、私を保護する流れで話が進んだ。
(警察編も後日詳しく書こうかな。警察官のTさん、私にも幸せになる権利があることを教えてくれてありがとうございました。)
なんやかんやあって誘拐犯は自滅し、
(なんやかんやも後日詳しく。)
私のストーカーで捕まり、前科がついた。
私は警察に相談するつもりはなかったのに、、、
離婚調停でご担当いただいた調停員のみなさん
誘拐犯のトンデモ発言や行動にびっくりされたと思います。
私の言い分をしっかり聞いてくれて、新しい人生を送る機会を作っていただきありがとうございました。
調停から裁判まで付き合ってくれた、敏腕弁護士Kさん
あなたの言葉で救われました。
このようなお金にならない、面倒で、命の危機まで感じさせてしまう案件を受けていただきありがとうございます。
私は今でも避難後の職場で頑張っています!
まとまりのない文章を読んでいただきありがとうございます。
私は貴重な、10代と20代を失いました。
中卒で30代の女で新しい人生を歩むのは正直大変ですが、紹介してもらった職場で頑張って食らいつきながら働いています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?