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24.7.20日本株に資金集中も半導体株は一時回避 地政学リスク&米中対立に注視

日本株に資金集中 リスク回避の受け皿

 7月は米中の株式市場→日本株へ資金の巻き戻しが起こっています。米中対立と米中のそれぞれの国内リスクが絡み合った内憂外患な要因が株式市場のトレンドを転換させています。今週末はバイデン&トランプの両人が半導体規制の強化を発言したため、半導体株が急落、さらにクラウド系のシステム障害が経済活動を一時停止させ、金融、IT、サービス、航空事業と幅広い分野に悪影響を与えました。令和社会の公共インフラの重要性を再認識させました。
 中国さ反発し、対米報復措置を表明しました。2018年の米中の関税合戦に伴う株価の下落を危惧します。

 日本でも2025年の崖として基幹システムのDX化が喫緊の課題です。直近の江崎グリコのシステム障害は氷山の一角です。

4/3 江崎グリコ 基幹システムの障害発生
復旧に時間を要し、株価下落

🇺🇸米国
8/19-22民主党大会に向けてバイデンに代わる新顔が期待されます。バイデンは続投の意欲を示しているものの、銃撃事件を受けてトランプ人気が再燃、不安定な政治学リスクがくすぶります。

🇨🇳中国
3/18閉幕の3中全会は経済政策のインパクトに欠いたため、株価が上昇せず、不発に終わりました。不動産市況の低迷の長期化と景気減速は必至の見込みです。香港ハンセン指数の下落は中国株→日本株への資金流出を反映します。

香港ハンセン指数 下落
半導体規制&不動産不況

8月決算シーズン 銘柄選定は稼ぐ力

 インフレ化はお金の価値が目減りします。持続的な成長に向けた先行投資が適切な経営戦略です。稼ぐ力は企業の強みです。M&A又は不採算事業の売却など事業の選択と集中を通して収益源(=稼ぐ力)を絞り込み、強化・確立しつつある企業は持続的な成長を期待でき、中長期的な株高を見込める有望株です。持ち合い株の売却、株主還元に加えて、先行投資先の費用対効果を精査し、営業利益率の向上が見込める銘柄を掘り出していけたらと思います。

💹事例(7/20日経新聞より抜粋・筆者加工)
・製造業
 6632JVCケンウッド
 ⇨無線事業に集中投資、強みを確立

・消費財(食品)
 2216カンロ
 ⇨映え&特異な食感でグミ市場のZ世代開拓
 3399丸千代山岡家
 ⇨ラーメン人気(訪日客)、スープ品質安定化

・商社/金融
 8001伊藤忠商事
 ⇨事業多角化、新規分野(ファミマ)が増益
 8750第一生命
 ⇨M&A(動物保険/福利厚生)、事業多角化

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