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24.5.3 OECD 楽観的な世界経済見通しも3リスク警戒 中国/中東/新興国

世界経済 米国牽引 インフレ&物価高に一服感

 5月のOECDレポートは世界経済の見通しを楽観視しました。

OECD経済見通し
引用元: OECD Economic Outlook
https://www.oecd-ilibrary.org/sites/69a0c310-en/index.html?itemId=/content/publication/69a0c310-en

 各国がインフレを鈍化させ利下げに向かい、米国が世界経済を牽引していく見込みです。5/2未明の米FOMCの会見を受けて市場の反応は12月利下げへの後ズレを想定しましたが、利上げが無い安心感から5/3の米株価は上昇、次回5/15CPIをインフレ進捗の節目に景況感は進展していきます。

景気減速につながる3リスク要因

🇨🇳中国
 製造業は底入れ回復し、内需(小売/不動産)の低迷をカバーしていますが、見通しは不透明です。特に不動産不況の長期化の改善策の一つ、利下げが銀行の収益悪化を懸念して先送り、当局の経済対策は空回りしています。
 一方で経済指標に先行して香港ハンセン指数は上昇トレンドを描いており、市場は景気の底入れを期待しています。

香港ハンセン指数(月足)
底入れ感あり

 今後も様子見の姿勢で経済指標を定点チェックしていきます。中国関連株(資生堂/ファナック他)のチャートも先行指標にしていきます。

🚧中東
 米国が中東紛争の休戦を画策しています。現時点ではイスラエルは一時休戦、ハマスは長期休戦と折り合いがつきません。バイデンはイスラエル支援の立場上、交渉決裂となれば反戦(反イスラエル)に傾く米国民の反感を招き、11月大統領選に響きます。加えて原油高にもつながり世界的なインフレ再燃も懸念されます。

🔰新興国
 新興国にとって米国の利下げ先送りはドル建ての借金を膨らませます。先進国(利下げ後ズレ)と新興国(金融緩和)との間の金利差の拡大は通貨の下落とともに新興国の経済失速⇨先進国の景気減速へ連鎖します。当面は欧米の利下げと日銀の利上げの双方の時期に注目です。なお日米の金利政策は選挙の思惑も絡み複雑です。

🗓️先進国の金利修正カレンダー(予想)

欧州 6月利下げ(独景気減速)
日本 9or10月利上げ(6or9月衆院解散)
米国 12月利下げ(11月大統領選後)

🔶前回のnote 2024.2 OECDレポート
https://note.com/happy_coyote680/n/n79984a3b73b2

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