22.6.22オススメ書籍に触発されて香料業界を企業分析
書籍『会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方 [実践編]』に触発されて、「月足ぴょこ銘柄」*に該当し、バリュー株に定評のある「フィデリティ・ロープライス・ストック・ファンド」の持株であったような香料会社を企業分析してみました。
*四季報のチャートで右端のロウソク足が陽線の株
国内の香料業界を代表する上位2社ですが、対照的な財務と配当政策が確認されました。
マーケットシェア(売上高)と稼ぐ力(売上高営業利益率)のいずれに持続的な成長を期待するか。加えて先行投資面でのメイドインジャパンの回帰と海外展開の強化の双方の将来性も悩みどころです。
香料会社の商品セグメント(=連結事業)に該当する主要な取引先(化粧品/食品会社)の経営戦略を手がかりに追加検証しました。
例えば資生堂は中国関連銘柄ですが日本製に付加価値を見い出し新横浜に拠点を新設しました。
対して大手飲料会社は国内の少子化に伴う需要減を回避すべく経済成長が大きい東南アジアに注力しています。どちらも双方の会社に該当し甲乙つけ難い。
直近の株主還元(配当)は長谷川香料に軍配が上がります。
個人的には渡部清二氏のシナリオ(東京五輪→大阪万博→札幌冬季五輪⁈の潮流から生まれる第3のジャポニズムを追い風とした日本経済の再興)も捨て難く、結論:優劣不明です。