24.1.21第7回資産運用EXPO春 日本株の相場展望&企業価値は長期目線(B/S)で判断
2024年の日本株を取り巻く3トピックス
次の3点が日本株の上昇を期待するトピックです。
・アノマリー
⇨辰年&米大統領選の年は双方とも株高傾向
・改革
⇨市場改革(PBR改善/持ち合い株売却)
国内改革(賃上げ節目は3月春闘=日銀修正)
NISA(日本企業の再評価=海外勢買い意欲)
・業績
⇨今期(24.3)EPS10%期待→株価上昇期待
(・マクロ 株価はGDPに連動)
なお1/19時点の日経平均株価36,000はバブル感は無く、やや過熱感があるレベル、今後は2月決算シーズンの好決算(10%増益/年)を追い風に株高が期待できる見込みです。但し、すでに好業績を織り込みつつあり、5月本決算&来期(25.3)予想を節目とした天井(好材料の出尽くし)が危惧されます。
🔶日経平均株価の見積もり
1/19時点:36,000(≒PER16✖️EPS2,280)
2月決算後:40,000(≒PER16✖️EPS2,500)
*似鳥社長予想:35,500(海外勢が日本株買い)
*1/21(日)TBS がっちりマンデー 年末株価
(https://www.tbs.co.jp/gacchiri/)
2024年の日本株を取り巻く3リスク
リスク要因は以下の3点が挙げられます。
今年2024年は日米の金利政策の修正可否に加えて、各国(ロシア/ウクライナ/米国)の選挙が控えています。
トップ交代は経済・外交方針が見直され、新たな地政学リスクを生む可能性を秘めています。なお宇露戦争の停戦は欧米の資金枯渇により現実味を帯びつつあります。
・インフレ長期化に伴う米利下げ後退
⇨経済指標が堅調につき3月利下げ見送り
・選挙に絡んだAIフェイクニュースの誤認
⇨米大統領選でのトランプ返り咲きリスク
・日銀のマイナス金利解除による株下落の反転
⇨長期金利の上昇に伴う個人消費の波及効果
2024年株式相場の4テーマ&個別株
以下の4テーマが注目されます。
円安が年央まで長期化(米利下げ期待の米国債買い殺到)、さらに今年2024はiphone買い替え時期(3年スパン)に該当するため日本企業も恩恵を受ける事が想定されます。付随して通信規格の変更(4G→5G)によりイノベーションで生まれる新商品(AI内蔵)も素材/部品に強い日本企業を台頭させます。
・NISA関連
⇨高配当/通信/金融/飲食・食品
・内需
⇨建設/通信/金融/飲食・食品
・外需
⇨機械/半導体/車
・改革
⇨PBR改善/DOE(配当)/持ち合い株解消
主な理由(太字のセクター)
・金融
インフレで企業の先行投資を促進(お金の価
値が目減りするため)&日銀のマイナス金利解
除に伴う金貸し(利ざや)の正常化(増益)
・飲食・食品
インバウンド&外食ニーズの回復(売上増)
・建設
天災&老朽化に伴う修繕ニーズの喫緊課題
・機械
中国景気の底入れ期待に伴うV字回復
〜個別株の具体例〜
・通信:SB、NTT
・金融:三菱UFJ、三井住友
・飲食・食品:サイゼリヤ、日高屋、日清食品
・建設:インフロニア
・機械:中国関連株(パンチ工業、ナブテスコ)
・半導体:TOWA
・車:トヨタ
企業価値の評価軸が転換(短期P/L⇨長期B/S)
日本企業は東証の要請「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」を受けて従来の単年の収益性(P/L)⇨長期的&持続的な成長(B/S)へ評価軸を変更しつつあります。
今後、企業は手持ちのお金を使った結果、つまり長期ビジョンの成長を達成する事で株主に評価されます。
その結果、株価も長期目線を取り入れた指標をカタリストに上昇する傾向にあります。
例えば配当目安の変更、配当性向(配当/利益)⇨DOE(配当/株主資本(≒手持ちのお金))により上昇した銘柄が散見されます。利益は単年で変動するため企業の手持ちのお金(株主資本)を配当の源泉にした方が安定した配当を期待でき魅力的です。