古いフィルムから学んだこと
先日40年前のネガカラーフィルムを使用し撮影しました。
キタムラの店員さんはきっと何も写っていないよと、現像をしない方がいいという雰囲気でした。
ところが写っていたんですよ。結構いい感じに。もちろん鮮明ではありませんが。
この感じはモノクロフィルムで現像時間が短くて失敗した時に似ています。
それでも今回は何を写しているのかわかるので成功と言えます。
この体験をしてみて感じたことは、
『くよくよして実行しないのは損だ』
ということです。
さらに最新のフィルムを使うときも、遠慮することはないと感じました。
カメラだってなんでもいいんだよ、失敗してもいいのだからと。
40年前のフィルムを使ってみて結構写っているので、
今のフィルムを使ったら、露出なんていい加減でも何か写っていると思いました。
光をフィルムに感光させるだけでいいのです。
その写真がキレイじゃなくてもいいのです。
その日の光だけはきっと記録されているのですから。
フィルムは風景を撮影しているんじゃなくて、
光の輪郭を写しているんだと思いました。
デジタル写真とは異なるアプローチで行けばいいんだ、
もはやフィルム写真を評価する人も少なくなり、
型破りな方法と構図で撮影していいのではないでしょうか。
一瞬の光を乳剤のキャンバスに感光させる行為に面白さを感じ始めました。
もうそれはアートのような感覚です。
写真はこれまで写真論的な捉え方で議論されてきましたが、写真論はもうデジタルカメラでしてくださいと提案したいのです。
フィルムカメラでアートを描きたいと思いました。
絵の具とキャンバスを買うのがめんどくさいからです。
しかも画材道具は持ち歩けないし、、。
フジフィルムが乳剤という絵の具とフィルムというキャンバスを巻物にしてくれているんですから、それを使わない手はないのです。