令和六年九月の回想
三秋縋さんの六年ぶりの新刊「さくらのまち」を読んだ。
三秋さんの小説に出会ったのは七年前。小説どころか活字も苦手だった時、Twitterのフォロワーがなんとなく上げていた「スターティングオーヴァー」の画像に何故かとても惹かれた。
関わったこともないその人の名前は忘れてしまったし、普段どんなTweetをしてたかも覚えてない。ただ小説を読むイメージのない人で数行のレビューが新しい何かを探していた自分に刺さった。
往復二時間の電車を利用していたため、読む時間は余分にあった。
すぐに電子書籍(今では職場でも紙で読めるが紙で読むと小説を読んでるということに気恥ずかしさを感じていた)を買い、慣れない媒体に夢中で挑んだ。
驚くほどあっさり読み切り、こんなに面白いものがあるのかと。いやこれは「三秋縋」が自分に恐ろしくフィットしているんだと感じた。
今まで触れたことのない道だった。言語化できないものを三秋さんは下記のように言語化してくれた。
どうしてこんなに悲しい話が好きなのかというと、落とし穴の傍で幸せそうに笑っている二人を見るより、落とし穴の中で幸せそうに笑っている二人を見る方が安心できるからです。「ああ、この人たちは暗く狭い落とし穴の中でも、こんなに幸せにやっていけるんだ」って思うと、心底ほっとするのです。「X/@everb1ue」より
俗にいうメリーバッドエンドだと思うが、私は彼の作品全てハッピーエンドの他ないと今まで思っていた。
そう、「さくらのまち」は違った。決してバッドエンドだとも思わない。
救いようがないとも違う、もう救えないのだ。こんなベクトルの物語も描けるのかと圧巻した。
時々彼のフィクションのエッセイを読んでるような気分になる。小説の中でも時々作者味を感じ、その拗らせ方に笑ってしまう。
そんな自分んも三秋さんのせいなのかもしれない。また気長に新刊をお待ちしております。
さておき九月は八月の一件から大型犬と生活を送っているのですが、九月二週目から心因性発熱にうなされていました。
幸い、以前小型犬を飼っていたので犬のいる暮らしには慣れていて良かった。
久しぶりに犬のいる生活に戻り心因性発熱の点で癒され、持ち直しにかなり貢献してくれた。
四年前に初めて発症した際は四ヶ月ほど三十七.五から三十九ど近くの熱が続き、発熱を収めるには発症になった問題点を解消し、これからもその懸念点をクリアにしていくほかないという。
chatgptに問うと以下のように返ってきた。
心因性発熱(しんいんせいはつねつ)とは、心理的な要因やストレスによって引き起こされる発熱のことです。通常、身体的な病気や感染症が原因ではなく、精神的なストレスや不安、抑うつなどが発熱を引き起こすことがあります。
心因性発熱は、しばしば他の身体的症状と伴うことがあり、診断には医師による評価が必要です。治療には、心理的サポートやストレス管理が含まれることが多いです。
「しばしば他の身体的症状と伴うことがあり」
というように今回は伴い免疫が低下したからか倦怠感が併発し三週間ほどにも続いてしまった。
四年に渡り、何度か発症しているため耐え逃げの向き合い方わかるようにになってきたが通院しているわけではないのでしんどさはずっと変わらない。
ふと学生の頃は周りでそういった話は聞かなかったが社会人になってからよく耳にする。
四月頃、前職の同僚三人とご飯に行った。
半年ほど連絡も経ってなかったが電話してみるとその中の一つ下の方が
「今寝る練習をしているんです」
と打ち明けられた。
どうも休職をしていて寝る練習をしているらしく、じゃあコナンでも見に行こうかとなった。
在職中は毎週のように夜中通話をしていたが中でも明るく話の上手く、人の話に関心を強く持ってくれる人だった。
コナンを見た後、焼売のお店で半年ぶりに会ったにも関わらず何故かそのタイミングで皆人生の起点にあり焦燥とした会になってしまったがそんな会にとても元気づけられてしまった。
別れ際、彼女に「遅くなる前に必ず病院には行ってね」と言われたことが心因性発熱を発症する度に思い浮かぶ。
二つ上のもう一人とは帰りに少し歩いて送った後、「あの、何かあったら相談してね」と言われた。
それ以降、今日まで連絡は取っていないが移住してから周りにはかなり恵まれている。
話が逸れましたが根本的なところを見直さないと難しい病気は元も子もないが根本がなかったら発症しない。
そのため、他の逃げ方を取り入れるだけ取り入れる必要があると考えています。
爆笑問題の太田さんが過去に何をしても感動を得られず全ての感覚が麻痺していた時期にピカソの【泣く女】に出会い感銘を受け、感性を取り戻されたようです。
これはある種の必要な逃げだと思い、人生でこういったものに出会えた数だけ先の人生生きやすくなるでしょう。
もちろんタイミングよくそんなものに出会えないことの方が多いですが気力さえあれば、必死に探すことをお勧めしたいと思います。
終わりに
陳腐な記事になってしまいましたが、精神的な問題が然るべき教育受けたカウンセラーでも医師でも完全に解決できないのに私にもどう向き合えばいいのかわからないのです。
こんな記事を見漁ってきたので今後の自分含め誰かの導きになればと思い書きました。
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