燦(さん)と読みます。気まぐれで文を書いています。

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最近の記事

令和六年九月の回想

三秋縋さんの六年ぶりの新刊「さくらのまち」を読んだ。 三秋さんの小説に出会ったのは七年前。小説どころか活字も苦手だった時、Twitterのフォロワーがなんとなく上げていた「スターティングオーヴァー」の画像に何故かとても惹かれた。 関わったこともないその人の名前は忘れてしまったし、普段どんなTweetをしてたかも覚えてない。ただ小説を読むイメージのない人で数行のレビューが新しい何かを探していた自分に刺さった。 往復二時間の電車を利用していたため、読む時間は余分にあった。 す

    • 令和六年八月の回想

      書き出しが思いつかないので本題を。 数ヶ月ほど前から家族のLINEグループにて姉弟と母が常にやり取りをしていたが、ここ数ヶ月忙しく余裕もなかったため既読だけ付け内容は深く読めていない数ヶ月だった。 八月初旬のある日二十一時に仕事を終えると、珍しくグループ電話が開かれていたので物憂げな気分だが参加してみた。 一時間ほどの電話を要約すると関東で暮らす姉弟が精神的に限界を迎え危ない状況だった。 正直「全く自分だけでも精一杯なのに」なんて思った。 休職をしている状況で時間に余裕

      • 令和六年七月の回想

        北国は窓が二重になっていて断熱や結露対策などの役割の中で防音効果がかなり高い。 クーラーのない我が家はこの時期になり漸く窓を開けると、夏の匂いと目の前のアパートで時間関わらず怒鳴っているおじさんの声が風物詩のように部屋に踏み込み、毎年彼について勝手にあれやこれや考える。 お世辞にも治安のよろしくない地域の為、一年目はただ怖かった。 常に何について怒っているのか分からず、耳をすますと意味不明な言葉を並べてひたすら叫んでいる。 よくわからないまま一年目が過ぎ、2年目は北海道で

        • 令和六年六月の回想

          人付き合いや新しく始めた趣味もsnsも続かない人間が、先日長々微熱を入れて書いたnoteも漏れず飽き忘れていました。 昨今出会った人には 「インスタかラインやってる?」 なんてことを聞かれますが、無論LINEしかやっておらず初見の人の輝いている瞬間を垣間見て勝手に悲しくなるよりサシで知っていきたいじゃないですか。 単につまらない話、日常で個人的に共有したいものがあるわけでもないというのもありますが、人は見た目ほど幸せではないので。 さて本題ですが去月早々に在職1ヶ月で退職

        令和六年九月の回想

          仙台

          人生初の出張で仙台へ。 仙台は以前に一度だけ通過したことがあり、その時の事は思い出せるうちにnoteで残そうと思う。 二十歳過ぎの頃父が亡くなった。 高校卒業後、進学も就職もせずフリーターとして働き、それと同時期に父は病気になった。 「鬱病」 未だこの病気だったのかもわからないが、初めは軽度な鬱病だった。 連れて安定剤、睡眠剤を服用するようになり、瞬く間に抗不安剤依存に陥った。 大黒柱だった彼が病に倒れ、間も無く家庭は崩れ、たった一年弱の間に入退院を三度繰り返した。家族