見出し画像

家庭内の支配者。

どうやっても逃げられない子供をいじめる。

それが親だ。いじめは親の特権だ。

この子は、私がご飯を与え、衣服を与え、住むところを与えないと死ぬ。

この世界で支配者になれなくとも

密室の家庭にあって、私は完全な支配者になる。

なんという優越感。

この子が生きるも死ぬも私次第。

この子の命は私のもの。

ご飯を与え、衣服を与え、住むところを与え、学校に行かせてやる。

それさえやれば、いいのだ。

この子は、私がちょっと怒鳴るだけで怯え、泣きわめく。
拳をふるっていない。
一切暴力はふるっていない。

娘は私に『ごめんなさい、ごめんなさい』と、泣いて謝る。

私は『泣いて許されるわけがないだろう』と怒鳴り付ける。

この子は、さっきよりも大声で泣きわめく。

私の脳には、快楽物質が溢れて止まらない。

この子が『ごめんなさい』と
泣いてわめいて謝れば謝るほど
ビリビリと快楽が全身に駆け巡る。
なんとも言えない、気持ちよさだ。



家庭は密室だ。

ここは一軒家。

隣の家も遠い。

小さな子が泣いてる声など聞こえるはずもないし
小さな子は、泣くのが普通だから
泣いてる声が外に聞こえたとしても
誰も気にしない。


この子を支配するのは私。

お腹を痛めて生んだ子だもの。

私の中から出てきた所有物なんだから、好きにして当然。


はぁ……

泣かせるのも飽きたし、今度は無視しておこう。


『お母さんごめんなさい。お母さんごめんなさい』とずーっと謝ってくる。

『知らない。』と言ってやる。

そのうち、
この子は泣くのも謝るのもあきらめて、ずっと黙っている。

小学校に行っていた息子たちが帰ってくる。

『おかえりなさい』

私は、息子たちを出迎える。


息子と会話している最中、横から

『お母さん』

と声をかけてきた。

無視してたのに、

会話に入ってこようとしてるのか、
娘が話しかけてきた。


けれど、わざと聞こえないふりをする。

息子とは話すけど、この子は無視しておく。

差別すると、なぜか脳汁が溢れてくる。
ゾクゾクする。

衣食住を提供して、暴力を振るわないなら
親が子をいじめたって捕まらないし
問題ない。


末っ子のこの子は本当にいじめ甲斐がある。
反応がいちいち可愛い。

子育ては大変だけど子供を産んでよかった。
『○○ちゃんに子育ては無理だよ』って同級生にいわれたけど
ちゃんと育てられてる。

私はちゃんと母親をやっている。

衣食住も与えて、教育も与えてやってるもの。


いいなと思ったら応援しよう!