猫と共に生きる場所を探して

夫と付き合いだしてから、彼がものすごく猫が好きで、猫を飼いたいと思うあまり（実際に飼う勇気もないのに）、引っ越しするたびに、わざわざ猫飼育可のアパートを選んで住んでいたことを知った。

現在、我が家には、オスの茶トラとメスの白黒の２匹の猫がいる。茶トラは、彼が結婚を期に引っ越す際、当時住んでいたアパートの隣の部屋で飼われていた半野良の猫が産んだ子供達の１匹で、引き取った日にそのまま新幹線に乗って私の家までやってきた。夫は、人生が激変した時期を共に過ごしてきた茶トラを溺愛している。メスの白黒は、茶トラが来た2年後に保護猫譲渡会で出会った。顔の模様が特徴的で、夫が一目惚れした。他にも希望者がいたが、多頭飼いすることが条件だったので、すでに茶トラがいる我が家で迎えることができた。

茶トラが来た翌年に長男が生まれ、白黒が来た翌年に娘が生まれた。そして今、猫と子供たちの成長を考えて、「そろそろもう少し広い部屋に移る時が来たのではないか？」と、意気揚々と新しい住処を探す旅へ出た。

現在住んでいる場所は、駅近で近くにスーパーもあるし、徒歩圏内に保育園も、子供たちが将来通うことになる小学校もあって、とても便利な場所だと思っている。あちこちに新しいマンションも建っているし、私たちにピッタリな部屋があるに違いない。そう張り切って不動産へ行ってみたものの、全く私たちに合う部屋は見つからなかった。「猫可」という条件を加えるだけで。

そういえば、今の部屋に決めたときも、「絶対猫を飼う」という強い意志のもと、不動産へ行ったら、私たちが希望するエリアには、たった２件しか「猫可」の物件はなかった。だから、「日当たりがあまり良くないけど、駅近だからいいか。」と、あまり悩まずに決めたのだった。すっかり忘れていた。

テレビやインターネットで猫の話題を見ない日など無いくらい人気なはずなのに、なんで猫可（正確にはペット可）の部屋がこんなにも少ないのだろう。ペットの人気と相反するような状況に落胆した。いっそのこと、一軒家を考えた方が良いのかもしれないが、将来的に引っ越す可能性があることを考えると、一軒家には踏み切れない。

ということで、しばらくは現状維持。
私たちにピッタリの、猫と共に生きていける場所を探す旅は始まったばかりだ。。