【八芳園×北海道釧路市×徳島県松茂町】三者の協働から生まれる食の活性化
八芳園グループ(株式会社八芳園、株式会社八芳園交流コンテンツプロデュース)は、2024年9月21日に北海道釧路市、徳島県松茂町と「食を通じた地域活性化に関する連携協定」を締結しました。
八芳園グループと釧路市、松茂町はこれまで各々に協定を結び、さまざまな活動を協働で行うことで密接な関係を築いてきました。今回はその三者で連携協定を締結。今回のnoteでは、新たな連携協定の概要や新たに見据える取り組み、これまでの三者の繋がりについてご紹介します。
「食を通じた地域活性化に関する連携協定」締結式
9月21日(土)に行われた連携協定締結式には、徳島県松茂町 町長の吉田直人氏、北海道釧路市 副市長の秋里喜久治氏、株式会社八芳園 代表取締役社長の井上義則が出席。記念品の交換が行われた後、連携協定が締結されました。また、当日は製品化を視野にいれた釧路市×松茂町の食材による試作メニューの試食も行われました。
徳島県松茂町 町長 吉田直人氏:
「現在、各地では”ふるさと納税”の取り組みを⾏っておりますが、昔と⽐べ、さらに重要な取組みとして⾒直されてきています。そうした中、交流を持った各地域と連携をして、新たなふるさと納税品を作ることに意味があると考え、姉妹都市や友好都市と繋がってまいりました。町としてはじめて友好都市をむすんだ釧路市と「何か出来ないか」という考えから、⼋芳園との⾷の開発という事業に繋がりました。この協定締結から、今後はそのようなふるさと納税品への取り組みへと繋がっていくのではないかと考えています。」
北海道釧路市 副市長 秋里喜久治氏:
「釧路市に溢れる魅⼒的なコンテンツをどのようにPR していくかを考えるにあたり、この度の連携により、ひとつひとつの⾷材の質を⾼め、価値を上げていきたいと考えています。それにより、「釧路市で⾷べたい」「⾷材を取り寄せたい」という考えへ繋がり、ふるさと納税や観光へのプラスの影響があると考えています。⾷材の価値を理解してもらい、味わっていただく、町づくりやシティプロモーションに有効な取り組みとなることを期待しています。」
株式会社八芳園 代表取締役社長 井上義則:
「各地の⾃治体や企業・学校との連携や取り組みを通じながら、⼋芳園グループは、公益と営利を両⽴し、持続可能性を目指していく取り組みを⾏っています。そしてこれらの取り組みは、国際的なビジネスイベント等のMICE 会場として選ばれるひとつの要素になっています。
そのような点からも、連携協定というのは非常に効果的・有⼒な活動に繋がっており、我々にとってもビジネスチャンスであると捉えています。それぞれの地域の⽂化や⾷などをコンテンツ化することで、各地へ⼈々が訪れていくようなビジネスを作っていきたいと考えています。
この度の”⾷を通じた地域活性化に関する連携協定”において、多様性に対応した⾷の開発を通じながら、この取り組みをますますPRしてまいります。」
三者による”食を通じた地域活性化” 具体的な取り組みとは
連携協定締結後の最初の取り組みとして現在進めているのが、釧路市と松茂町、両市町の食材を活用し組み合わせた商品の共同開発です。
北海道釧路市が抱える課題 〜新名産・ブリの価値向上と有効活⽤〜
釧路市では、海水温の上昇によりブリが豊漁になっています。脂がのって質の高いブリがたくさん獲れるにもかかわらず、それまで限られた量しか水揚げされなかった北海道では馴染みがなく、なかなか価値が上がっていないのが現状です。そこでその上質なブリと、松茂町の名産であるレンコンやサツマイモ、梨を組み合わせることで、釧路産ブリの美味しさをアピールし、価値向上と需要拡大を目指します。
釧路ブリと松茂町の⾷材を活⽤した試作メニュー
試作メニューを開発した八芳園シェフによる説明のもと、試食会が行われました。
ブリ⼤根、焼き昆布まぶし
ブリは⽢塩とすだちでマリネして⼀晩寝かせ、表⾯を炙ることで余分な脂を落とし、⾹ばしい⾹りを纏わせました。オリーブオイルとすだちで浅漬けにした⼤根をブリに巻き付け、焼いた昆布パウダーをまぶして仕上げています。
ブリの52 度コンフィー、松茂れんこんと柑橘ソース
オリーブオイルと塩麹でひと晩真空マリネしたブリを、最もしっとりと仕上がる52 度で⽕⼊れし、松茂れんこんとすだち、柑橘を使⽤したソースと合わせました。仕上げに、削ったすだちの⽪を添えて爽やかな⾹りをお愉しみいただきます。
ブリの丼もの、れんこん出汁、徳島松茂の薬味添え
煮切り醤油を鰹出汁で割り、そこにブリを漬け込み丼ものにし、薬味には、すだち、阿波おど梨をはじめ徳島松茂の⾷材を添えました。鰹出汁に松茂れんこんをすりおろしたみぞれ汁をご⽤意し、最後にお茶漬けにして味の変化をお愉しみいただける⼀品です。
試作メニューについて、釧路市副市長 秋里喜久治氏は、
「ブリにこんな食べ方があるとは知らなかった。八芳園の食の開発力により、新たな可能性と価値の創出に繋がると感じた。」と期待を寄せていただきました。
なお、今回の連携協定締結前の9月18日(水)〜23日(月祝)には、白金台のポップアップ型ショールーム「MuSuBu」で開催された『HOKKAIDO KUSHIRO フェア 2024』で、釧路市のブリと松茂町のレンコン・サツマイモを使用した特別プレート「北海道釧路市×徳島県松茂町コラボプレート」が提供されました。
八芳園・北海道釧路市・徳島県松茂町 これまでの取り組み
今回連携協定を結んだ三者は、これまでそれぞれの間でも深い関わりを築いてきました。ここでは、今回の協定に繋がった各々の取り組みについて振り返ります。
八芳園グループ×北海道釧路市の取り組み
八芳園交流コンテンツプロデュースでは、釧路市とともに白金台のポップアップ型ショールーム「MuSuBu」で”キャンプ”をテーマにしたイベント2023年に開催。また、海水温の上昇により釧路市をはじめとする道東沖でブリの漁獲量が増加し、その普及や有効活用が課題となっていることから、今年2月には釧路市にて八芳園シェフによる「ブリ料理の試食交流会」(主催:釧路市)も行いました。
八芳園グループ×徳島県松茂町の取り組み
「東京 2020 オリンピック」において設置されたホストタウンアピール実行委員会の主幹会員を務める八芳園では、全国各地でホストタウン活動の支援を行ったご縁から、徳島県の産品における東京へのPRなどに携わるようになりました。これをきっかけに、松茂町のプロモーションや地域活性化を目指す「包括的連携協定」を締結。さまざまなイベントを開催するほか、2023年には松茂町の交流拠点施設「マツシゲート」にて八芳園交流コンテンツプロデュースが企画・運営する「FOOD BASE KITCHEN」がオープンしました。
北海道釧路市×徳島県松茂町の繋がり
元々、釧路市と松茂町には「株式会社大塚製薬工場が立地」「漁業がさかん」という共通点がありました。2022年度からは中学生の研修派遣事業が行われ、その後もそれぞれのイベントで互いに出展を行うなどの交流が生まれるように。そこで、今後も交流を深めて両地域の活性化を図ろうと、2023年2月に友好都市協定が締結されました。
三者協働で、”食を通じた地域活性化”を目指す
今回の連携協定は、八芳園グループ、釧路市、松茂町の三者間での関係をより緊密なものにするため締結されました。それぞれの資源を有効に活用した活動を協働で進めていくことで、食を通した地域の活性化を目指していきます。