見出し画像

道成寺:まばたきできないほどのすばらしさ~私の好きな1000のもの(244)~

1月の歌舞伎座夜の部の最後は
「道成寺」です。
14日までは中村壱太郎、15日からは
尾上右近が踊っています。

14日はうっかりしている間に
幕見チケットを取り逃し、
リセールを利用して、見ました。

今日は夜の部全部を見ました。
最後の右近の道成寺は、まばたきできないくらい
惹きつけられる、訴求力の高い踊りでした。
本当に集中して、息するのを忘れるほどでした。

私に今必要なものを観たという感覚です。

歌舞伎座は広いから、それを一人で
踊りぬくためには移動も多いんだな
と感じました。
壱太郎も右近もその大空間を
自分の世界にして踊っていたのが
素敵でした。

曲の構成も素晴らしく、
出だしの美しさを際立たせる部分から、
楽しそうな、若々しさが表れる部分、
いったん落ち着いて
(お口直しのシャーベット的な部分があり)
口説きのしっとりした部分、
山尽くしの起承転結の転の部分、
勢いに乗って手が多い踊りの部分、
鐘に恨みをつのらせる最後の部分
それぞれに合った三味線、歌、お囃子
踊りと演奏が相乗効果のこの踊りが
私は一番好きです。

(244)舞踊 道成寺



いいなと思ったら応援しよう!