H a p p a n o U p d a t e s - No.239
筏乗り
アウグス・ガイリ著 だいこくかずえ訳
アウグス・ガイリ(1891 - 1960)
エストニアを代表する後期ロマン主義の作家。美しさと醜さという相反する存在に焦点を置いて作品を書いた。19歳で作家デビュー。
#1 ロキとマルー
エストニアの奥地、他に住む人のいない森と湿地に囲まれた田舎の村に、2軒の家がありました。ロキとマルーはそれぞれの家の娘です。何も起きることのない退屈な村の生活。でも春になって雪解けが始まると、村を走る川に筏乗りたちがやって来ます。その中に一人プラプラと現れた風変わりな若者がいました。
* 順次、#2 川を下る若者たち、#3 流れ者、#4 クディシームの話….と更新します。
タイトル画:W.A. Bouguereau (1825 - 1905)
モーリス・ラヴェルの生涯
マデリーン・ゴス著 だいこくかずえ訳
XI. マ・メール・ロワ
この評伝では、ラヴェルの楽曲名を見出しにした章がいくつかあります。『ボレロ』『博物誌』『ダフニスとクロエ』などです。今回の『マ・メール・ロワ』もその一つ。この曲は、ラヴェルと大の仲良しだった小さなミミーとジャンのために書かれました。暖炉の前で二人に話して聞かせたいくつかの童話「親指小僧」「美女と野獣」などが曲想になっています。
*この作品はラヴェルの死後まもなく書かれた、英語による初めてのラヴェル評伝です。当時著者はパリに滞在中で、ラヴェルの弟や友人たちから直接話を聞いてこれを書きました。(全20章ありますが、公開は順不同です)
□ 最近思ったこと、考えたこと(happano journal)
05.13/22 ロシアと日本をつなぐもの、文学とか
05.27/22 本は流動体?:<コンテンツ>が「本」になるとき
06.09/22 蝶男とルドン...... (本の表紙制作を考える)
06.21/22 とっかかりがない、海外文学への狭い道
5月は通常の更新をお休みしたので、ジャーナルの記事が溜まっています。この間に本を出したこともあって、本づくりや文学に関する話題が多くなっています。
■ お知らせ 1
『蝶男:エストニア短編小説集』という本を6月2日に出版しました。こちらはエストニアの新世代作家の一人。新連載のアウグス・ガイリのほぼ孫の世代に当たります。翻訳されることの少ないエストニア文学をこの機会に!
PODによるペーパーバック版とKindle版の二つがあります。
蝶男:エストニア短編小説集 POD版 1,210円(税込)
蝶男:エストニア短編小説集 Kindle版 550円(税込)
■ お知らせ 2
Kindleノベルフェア+期間限定セール! (50%offも)
現在アマゾンでKindleのノベルフェアをやっています。6月30日まで。葉っぱの坑夫も6冊の本で参加しています。すべて50%offです!
こちらに各本の簡単な紹介とリンクがあります。
Web Press 葉っぱの坑夫/エディター大黒和恵/editor@happano.org