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骨粗鬆症にはなりたくない私

こんにちは。

心と筋肉を鍛える、はぴるんです。

皆さんは骨密度って計測したことありますか?

簡易的な検査でさくっと骨には問題なしと言われた経験があって、

自分の身には骨のトラブル、特に未来の骨折なんて関係ないと

気にもとめていませんでした。

ですが、この度貴重な講習から自分の知識不足にかなりの衝撃を

受けましたのでシェアしたいと思います。

骨密度と言えば、イコール、カルシウムと頭に浮かぶかもしれません。

結論から申し上げますと

「カルシウム不足を放置しておくと私は将来骨粗鬆症になり骨折する」

ということです。

今回はカルシウムのお話をしたいと思います。

(ちなみに骨粗鬆症とは骨がもろくなって骨折しやすくなることです)

いや、カルシウム足りてるし、補充してるしとお考えの方が

いらっしゃったら、後半で正しいカルシウム摂取の捉え方について

触れていますのでぜひ最後までお読みいただければ幸いです。



「日本人はカルシウム不足?」


私の記憶では、祖父が健在だったころ包帯を巻いた人や

杖をついた人はあまり見かけなかったように思います。

現代人は若い人でも骨折を繰り返したり、転んでないのに骨折していたりって

ありませんか?

まずは、日本人がカルシウム不足であるのかどうか確認してみましょう。



国民栄養調査でカルシウム摂取量の調査が開始されて以来約30年間

一度も100%をクリアしたことがないという事実があります。

なぜでしょうか…

あなたはどう感じますか?



*一日に必要なカルシウム摂取量が満たされるよう補充しているよ?

*骨にカルシウムが重要とは知ってはいるけど、なぜずっと不足状態?

こんな疑問が湧きませんか?



働き盛りのカルシウム摂取量、目標値はこんな感じです。

カルシウムの食事摂取基準
男性 20~29歳 800 mg/日
   30~39歳 650 mg/日
   40~49歳 650 mg/日
   50~59歳 700 mg/日
   
女性 20~29歳 650 mg/日
   30~39歳 650 mg/日
   40~49歳 650 mg/日
   50~59歳 650 mg/日

これに対し結果は、こうです。

カルシウムの摂取量平均値(令和元年)
男性 20~29歳 462 ㎎/日
   30~39歳 395 ㎎/日
   40~49歳 442 ㎎/日
   50~59歳 471 ㎎/日

女性 20~29歳 408 ㎎/日
   30~39歳 406 ㎎/日
   40~49歳 441 ㎎/日
   50~59歳 472 ㎎/日

参考:e-Stat 国民健康・栄養調査 
   「栄養素等摂取量」 2019年調査

どの年代も既に不足状態なら、高齢になって骨折しても

しかたないのかな、なんて考えてしまいます。


原因には様々なことが関係するとは思いますが、下水道の発達も

関連ありなんて聞いたら驚きですよね?

日本は火山大国で、そもそも土壌に火山灰が多く、他国に比べて

ミネラルが少ないそうです。

そして、昔(私が産まれるころ?でしょうか)は各家庭に

下水道完備のトイレなどはなく、敷地内にあった肥溜を農作物の

肥料としていました。

土壌にミネラル補充をしていたわけです。

ささいなことではありますが、私たちの生活スタイルの変化も

カルシウム不足と関連がありそうですね。



「骨の新陳代謝」


骨には、骨をつくっていく細胞と、骨を壊す細胞があります。

って聞いたら、えって思いませんでしたか?


骨代謝には骨吸収(破骨細胞)と骨形成(骨芽細胞)があるんです。

いやご存知の方も多いかもしれませんね。

骨代謝はリモデリングと言われ3~5ヶ月の周期で構成されています。

骨全体の3~6%が常にリモデリングされています。

(骨吸収が骨形成を上回ると骨粗鬆症になると言われています)

これらに大きく関わるのは、、、

やっぱり、カルシウム!(注:だけではないですが)



「カルシウム濃度」


ヒトのカルシウムの吸収を簡単に説明します。

食中カルシウムは胃酸で溶かされ、Caイオンとなり腸管で吸収されます。

カルシウムは骨と歯に99%あり、残りの1%は血液および細胞に

存在します。

割合は大きく差がありますが、血液内や細胞内にカルシウムが不足すると

筋肉を動かしたり、ホルモン分泌や脳も正常に作動せず、高血圧や糖尿病の

原因にもなりかねません。またアトピー性皮膚炎とも関連が深いです。

そもそも心臓が動かないのは困りますよね。

1%のカルシウムが命を支えています。



また、健康なカルシウムバランスは、細胞を1としたとき

骨に1億、血液に1万という均衡を保ちます。

血液中のカルシウム濃度は8.8~10.4mg/dLという一定範囲をキープします。

ここで注意が必要なのは、「一定範囲 8.8~10.4mg/dL 」という部分です。


「カルシウムパラドックス」


血液内のカルシウム濃度は一定を保とうと働きます。

足りなければ身を削ってキープするわけですね。

カルシウムが不足すると、骨や歯のカルシウムを溶かして補おうと

します。体が動かなくなったり心臓が止まったりしては困りますから。


でも、この時必要以上にカルシウムが溶け出してしまうそうです。

血液中のオーバーフローしたカルシウムは血中から流れだしたりして

体内に残って悪影響を及ぼすことになります。


骨のカルシウムは不足なのに、その他の細胞にはカルシウムが増えて

しまう、なんとも矛盾しています。

これを「カルシウムパラドックス」と呼びます。


おもには、こんな部位に沈着する可能性があります。

①血管に沈着
②骨に沈着
③細胞に沈着

(注:他にもなんらかの要因でカルシウム量が一定範囲を超える場合も
   あります。副甲状腺機能、ビタミンD過剰摂取、等々、、)

沈着という言葉から、結石や癌のような疾患の要因になりそうなことは

予測できそうです。


これを知ってからはカルシウム足りてる?と聞きたい衝動に

駆られています。

こどもと言われる発達段階のうちは特にカルシウム不足なんて

起してはいけませんね。


「カルシウムパラドックスを避ける食事と運動」


では、どのようにカルシウムを摂取したらいいのでしょうか。

病気にならないために骨と血液、細胞のカルシウムをキープするためには

やはり血液中のカルシウムを一定範囲に留めておく必要があります。


それには添加物としてのカルシウムなどは避け、天然食品を経口から

カルシウム摂取することが欠かせません。


手のひらより小さい小魚(わかさぎ、干しエビ、片口いわし)や

ひじきなどの海藻、小松菜、モロヘイヤなどの野菜をとくに積極的に

摂っていきましょう。

咀嚼も大事です。



またスナック菓子などの加工品には注意が必要です。

ポテトチップスのカルシウム含有量が17mgなのに対し、リンが100mg含有

されているなんていう商品には手を出さないでいただきたいと、節に

願います。


リンがカルシウムと結合し、小腸でカルシウムが吸収されずに

排泄されてしまうというような事にならないよう、気をつけましょう。



またカルシウム吸収を促進させるビタミンDの摂取やビタミンD生成の助け

となる日光浴、運動も大切です。(ここでは特に運動について以下に表記します。)

骨は負荷がかかると骨芽細胞が活発になり強くなるという性質があります。

とくに踵にそのセンサーがあると言われていて、踵を下げた時の衝撃で

骨芽細胞を活性化させるタンパク質が放出されるそうです。

よく踵の上げ下げが骨づくりによいとよく聞きますよね。



私は週に数時間の運動は欠かしませんが、普段はインドア派でほとんど

動かないという方は、この踵上げ下げや、ストレッチ、手を広げる深呼吸など

少しでも体を動かす癖をつけるといいと思います。


「骨密度ではなく骨代謝マーカーで☑」


骨密度チェックは参考的なものと捉え、骨代謝の確認を定期的にした方が

よさそうです。意外と簡単にできる血液や尿の検査をお勧めします。


これは例ですが、栄養補充食品などの多量摂取で一次的に骨密度が基準値を

超えている場合は、簡易的な骨密度検査では問題なしとされるかも

しれません。



骨粗鬆症の判断基準とされる骨代謝マーカーという検査項目があります。

数種類ありますが、ここでは、例として骨代謝の側面から一つずつ

基準値をご紹介します。


*破骨細胞-骨吸収マーカー
 sNTX(I型コラーゲン架橋Nテロペプチド)

 男性 9.5~17.7 nmol BCE/L
 閉経前女性 7.5~16.5 nmol BCE/L
 閉経後女性 10.7~24.0 nmol BCE/L

*骨芽細胞-骨形成マーカー
 BAP(骨型アルカリフォスファターゼ)

 男性 3.7~20.9 μg/L
 閉経前女性 2.9~14.5 μg/L
 閉経後女性 3.8~22.6 μg/L


実際の数値の捉え方については、掛かりつけのドクターや整形外科医に

確認してみるといいかもしれません。

血液検査のできる医療機関へお問合せくださいね。

私も定期的なチェックをしていこうと思います。


「有用なアロマは?」


さて、ここでやっと登場するのがアロマの話です。

骨形成に特に関係の深いホルモンは男性にもある女性ホルモンの

エストロゲンです。

女性は閉経後にエストロゲンが減少します。このことが高齢の女性に

骨粗鬆症が多い原因となっています。

アロマにはこのエストロゲンに近似した作用の成分をもつものがあります。

ホルモン治療などを開始していない方であれば、トリートメントにより

エストロゲン作用を含む精油を使うことはとても有用です。

(子宮筋腫や乳がんなどの方、その治療を行っている方にはご使用に

なれません。)

骨粗鬆症に限らず、更年期障害に関する症状がある方などには特に

お勧めです。

精油にはゲラニオールという成分を含むyuicaクロモジ、ローズや

ゼラニウム、パルマローザなどがお勧めです。

ゲラニオールが骨芽細胞を促進し、破骨細胞の働きを抑制したという

研究結果より、精油を使ったオイルトリートメントでも効果が期待できる

といわれいます。


「まとめ」


骨のリモデリングとカルシウムパラドックスについて

ご理解いただけたでしょうか。



こんなことに触れてきました。

①日本のカルシウム不足は長年続いている

②骨代謝には骨吸収(破骨細胞)と骨形成(骨芽細胞)がある

③血液中のカルシウム濃度は 8.8~10.4mg/dL と一定である

④カルシウムパラドックスは必要のない体内部位にカルシウムを沈着させる

⑤経口からの天然素材でカルシウムを摂取
 運動も欠かさない、特に踵の上げ下げを忘れずに

⑥骨代謝マーカーで骨吸収と骨形成のバランスを確認する

⑦有用なアロマはゲラニオール(エストロゲン作用をもつ)
 クロモジなどでオイルトリートメントがおすすめ


カルシウム吸収ととても関係が深いビタミンDの話も続けたいところでは

ありますが、今日はすっきりとここまでにしようと思います。

最後までお読みくださりありがとうございました。


今晩はご自分をどうぞ労わってバランスのとれたお食事を。

この後も穏やかな心でお過ごしください。