AWSを初めから丁寧に Vol.1
AWSとは
Amazon Web Service(通称AWS)は、Amazon社が提供するクラウドサービスです。
クラウドとは
コンピュータリソースの利用形態です。
クラウドコンピュータのクラウドは、「雲」(Cloud)を意味します。
クラウドコンピュータは、一般的にIaaS、PaaS、SaaSといった分類がされることが多いです。
IaaS【インフラストラクチャーサービス】
IaaSは、「Infrastructure as a Service」の略です。
これは仮想サーバーやストレージ等のリソースをインターネット経由で提供するサービスです。
利用者は物理的なハードウェア(オンプレミス等)の管理が不要になり、ダイレクトコンピュータリソースを利用できるようになります。
IaaS例:
Amazon Elastic Compute Cloud (Amazon EC2)
Microsoft Azure
Google Compute Engine(GCP)
PaaS【プラットフォームサービス】
PaaSは、「Platform as a Service」の略です。データベースやアプリケーションサーバー等のミドルウェアをサービスとして提供します。
OSとミドルウェアの管理はサービス提供者によってなされ、ユーザー側はミドルウェアのみを利用できる形となります。
PaaS例:
Google App Engine(Google Cloud Platform)
Heroku
SaaS【アプリケーションサービス】
SaaSは、「Software as a Service」の略です。ソフトウェアやアプリケーションの機能をインターネットを介して提供します。
サービス内容はIaaSやPaaSと比べて多岐にわたり、メール配信、キューサービス、業務管理システム等さまざまなサービスがあります。
SaaS例:
GmailなどのWebメール
Googleドライブなどのオンラインストレージ
freeなどのERPサービス
AWSとその他のサーバーの違い
物理サーバー(オンプレミス)とAWS
オンプレミスとは、システムの稼働やインフラの構築に必要となるサーバーやネットワーク機器、あるいはソフトウェアなどを自社で保有し運用するシステムの利用形態です。
※ オンプレミスという言葉を使う理由:
物理サーバーだとサーバーマシンに限定されるため、ネットワーク機器や電源設備等を包括した意味で使用する。
オンプレミスとサーバーの違い
所有者
キャパシティ
1. 所有者
オンプレミスの場合、基本的にはその設備を用意した組織が所有者となります。
これに対し、AWSは、Amazon社が全てのリソースを所有し、そのリソースをサービス化したものという形態になります。
所有者が違うことにより、下記の違いが影響してきます。
初期コスト:
オンプレミスでは、サーバー等を利用する際は最初に物理的に機器を購入する必要があり、コストが発生します。
これに対し、AWSは、利用者の初期コストが不要になります。
サーバー調達期間:
オンプレミスでは、見積もりから発注・発送と数週間〜数ヶ月かかることが一般的です。
これに対し、AWSは、ブラウザもしくはコンソールやプログラミングで呼び出すだけで、数分程度で調達することができます。
サーバー追加変更:
オンプレミスの場合は、追加に時間とコストがかかります。サーバーをスケールアップする場合は、サーバー自体を買い替えたりする必要があtたりします。
これに対し、AWSは、調達の場合と同様にボタン1つで変更することができます。
追加変更自体にリソース以外はコストが発生しません。
2. キャパシティ設計
1の所有により、キャパシティ設計の考え方も変わってきます。
オンプレミスの場合は、サーバーの調達や追加変更の期間やコストが大きいため、処理やユーザーのアクセスが多くなった時のためにリソースを準備する必要があります。
これに対して、AWSの場合は、リソースの追加変更が容易です。そのため、実際の需要に合わせてリソースを増減させることができます。
また、AWSのサービスは従量課金のため、利用するリソースを減らせばコスト削減にもつながります。
次回からは効率的なキャパシティ設計の考え方を記載していきます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?