ハピ菜

ハピ菜です。自然と文章が好きです。 月に1回ほどのペースで投稿していきます。

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最近の記事

新年を迎えることと、次の世に送り出すことは似ているかもしれない

先日、年末年始の巫女奉仕の面接に行った。 巫女の奉仕は20代後半くらいに東京の神社でしていたことがあるのだが、その時に経験した荘厳な境内の中で参拝者の新年を祝う仕事に魅力を感じ、前々から年末年始は巫女をして過ごしたいと思っていた。 ここ3年ほどは生活が落ち着かなかったりしてその目標も先延ばしにしていたのだが、今年は比較的落ち着いたこともあり隣県のとある神社の求人に応募したのである。 その神社は「一の宮」といって、陸奥とか播磨みたいな昔の地域区分の中で最も格式の高い神社らしく、

    • よもやま

      さて、今月の投稿は何にしようか……と温め(延ばし)続けた結果、毎月投稿すると決めた前日に急いで書いている次第である。 と、いうことで(どういうことで?)今回は「趣味」をテーマによもやまな話をつれづれと書いていこうと思う。 (※画像は先日の中秋の名月を多趣味な私のパートナーが撮ったものです) ずっと自分は無趣味な人間だと思ってきたのだが、最近になって趣味が固まってきたように思う。私の趣味は「書くこと」と「話すこと」である。 さあ、ありきたりな趣味が出てきた!と思う方もおられる

      • 板さん

        久しぶりに手紙を書いた。 相手は「板さん」 これを言ったら同職種の人に怒られそうでヒヤヒヤするのだが、板さんは私が以前に勤めていた医療機関の患者さんである。 板さんは寡黙な人で、一人で病棟の椅子にじっと座り静かに本を読んでいるか何か書き物をしているような人だった。 ガヤガヤと騒がしい病棟の談話室の中で板さんの周りだけ静寂な空気が流れていた。 板さんはどうやら過去に文学関連の仕事をしていたか、学校に通っていたらしく大変文学に詳しく、他の患者さんや私たちスタッフにむしろ文学を

        • 海さんぽ

          先日3◯回目の誕生日に初めてのSUP(サップ)体験をした。 現在自然教育で子どもたちにキャンプを提供する法人で働いているのだが、そこでちょうど今年の夏の子ども向けの夏のアクティビティにいいものがないかみんなで面を突き合わせて考えており、 ちょうどスタッフのうちの一人がSUPのインストラクターをしていた関係で白羽の矢が立ち「SUPをしようか!」となったのである。 さらにそこにかこつけたのが私の誕生日で、研修兼遊びで私の誕生日にみんなで海にSUPをしに行くことになったのである。

        新年を迎えることと、次の世に送り出すことは似ているかもしれない

          ピヨへ。

          深夜にどうしても書かないと眠れなくて、追悼兼ねてピヨに書く。 今日ピヨが死んだ。 職場で上司に突然「ニワトリを飼いたいから孵卵器と受精卵を手に入れてくれ」と依頼され、ニワトリの卵なんて全く孵化させたことがないので面食らって「無茶ぶりだろ!」と内心怒りながらそれらについて調べた。 本当に全くしたことがなくて、農家の幼なじみに助言を聞いたり、ネットで調べたりして孵卵器と受精卵を買った。受精卵は新潟の養鶏所から取り寄せたものだった。 数週間待ち、6月の末になって烏骨鶏の受精卵

          嫉妬心への処方箋

          皆さんは嫉妬って感じることはあるだろうか。 私は長らく「嫉妬って何?美味しいの?」という世界にいた。 しかし今私は結婚への憧れがあり、それゆえ友達が結婚したとか彼氏ができたとか聞くと 「えっ!なんだよ!いいじゃん!置いて行かないでくれ!」 と焦りや嫉妬を感じる。 今まで結婚のことなどさほど意識しておらずノホホンと過ごしていたため、この感情には我ながら違和感がある。 そこで、 「ナンダこの感情は」 と思い、改めて嫉妬というものについて考えてみたのである。 思えば今までの私はど

          嫉妬心への処方箋

          何度明日が来なければいいのにと思っただろう。 戻ってほしい過去は戻って来ず、来てほしくないのに明日が来る。 執着は人の最大の煩悩と言われる。 忘れることができたら、次に進めたら苦労しない。 前にも後ろにも進めない苦しみ。 どうか、今を生きたい。

          何度明日が来なければいいのにと思っただろう。 戻ってほしい過去は戻って来ず、来てほしくないのに明日が来る。 執着は人の最大の煩悩と言われる。 忘れることができたら、次に進めたら苦労しない。 前にも後ろにも進めない苦しみ。 どうか、今を生きたい。

          子狐コンの恋

          ぼくはある気持ちのいい春の日に山の中の草原で生まれた。 お母さんは白い毛並みが綺麗な狐で、お父さんはちょっとぼんやりしているけどやる時はやる体の大きな狐だ。 ぼくはこの自然豊かな森ですくすくと育っていた。 ある日ぼくは田んぼの周りで遊んでいて、うっかりお母さんから離れてしまった。 どうしようかとうろうろしていると、前の方から銀色の四角いものがやってきた。 そいつはぼくの目の前で止まると、ぼくの方に向かって何か四角いものを向けた。 その銀色のものの中には髪が半分白くなった男の

          子狐コンの恋

          こんなきつい時に頼れたらいいのに。またLINEできたらいいのに。あなたがいなくなってなんて心細いことか。 いつもさみしいと思ってる。あなたがいてくれたら。 朝から晩までそればっかり願っている。 こんなこと言っても全く気にしてないだろうけど。 寂しいよ。

          こんなきつい時に頼れたらいいのに。またLINEできたらいいのに。あなたがいなくなってなんて心細いことか。 いつもさみしいと思ってる。あなたがいてくれたら。 朝から晩までそればっかり願っている。 こんなこと言っても全く気にしてないだろうけど。 寂しいよ。

          無重力の羽

          小中高と学校というものにおいて居場所がなかった私にとって、往々にして学校行事というものは苦痛だった。 そんな学校行事の中で唯一と言っていいほど楽しみだったのが「運動会」である。 制服ではなく体操服に身を包む朝。 学校にたどり着くと、運動場に張り巡らされている色とりどりの万国旗。 スピーカーから流れる定番の協奏曲。 体操服姿でどことなく所在なさげな同級生と、走り回っている先生たち。 なんとも非日常でワクワクが躍り出してくる! ラジオ体操から始まり、玉入れや大玉転がし、そして

          無重力の羽

          たまにはセンチメンタル書かせてください。

          あれから2年が経つ。 一緒に自転車で走った兼六園の周りや、 高校生みたいに過ごした海岸、 ちょっと古風なリゾートホテルと美味しい朝食。 俺様でいつも自分が正しいと思っていて、 でも人一倍優しいあなた。 昨日のように覚えているのに、 ドアを開けたらあなたがいそうなのに、 でももう2年も前のこと。 あの時私が一日早く連絡していたら? あの時あなたが一日遅く彼女に連絡していたら? たったそれだけのことが、運命の歯車を外してしまった。 別れたのに想い続けるのは愚かなことです

          たまにはセンチメンタル書かせてください。

          ふたりのハーモニ

          2月。 と言ったらバレンタイン。 バレンタインと言ったら3世紀ローマで結婚を禁止されていた兵士たちを結婚させた、聖ヴァレンティノ牧師を悼む日…… ということで、今回はバレンタインにちなんで、私の思うパートナーシップについて話してみたいと思います。 ここで、驚く人は驚くニュースなのですが、私先月パートナーができ、めでたく交際がスタートしました! 昨年一年は大いに失恋し、「もう恋なんてしない……」なんて、某歌詞のように日々メソメソしていたのですが、「……なんて、言わないよ、絶対

          ふたりのハーモニ

          「うつになり損なった女」

          年末の話だが、人生で初めて心療内科を受診した。 この文章でも折に触れて書いているが、昨年1年は私にとって失恋があり、失業があり、所属するコミュニティから村八分にされるという、地獄のような1年だった。 過去を後悔し、今を否定し、人を恨み、自分を責め、生きている意味はないと日々泣いて暮らしていた。 そこで、いよいよ気が滅入るなと思って地元の総合病院の心療内科を受診することにしたのである。 正直、当日まで受診する勇気が湧かなかった。 なので予約の電話はせず直接窓口に行き、当日受診

          「うつになり損なった女」

          「ダサい、蒸れる、危ない」

          私がするする詐欺(※すると言ってしていないこと)をしていることの一つに、「ヘルメットを買うこと」がある。 いつの時期かヘルメット着用が努力義務になり、 「世間の流れはそうなっているのね。まあでも私は大丈夫」 なんて根拠のない無責任な考え方をしていたわけだが、 ヘルメット着用が努力義務になってから周囲でもヘルメット人口が増えてきて、段々と居心地が悪くなってきた。 「ま、、、、、まあでも大丈夫だよ……」と強がっていたのだが、致命的なことにうちの真面目一本の兄が実家に帰ってきてしま

          「ダサい、蒸れる、危ない」

          「今を生きる」

          ―思うようにいかない現実にぶつかった時、ついつい足りないものばかりに目が向いてしまう。周りと比較してこれがない、あれがないと、ないものを探してしまい、それが苦しみを招いてしまう― 先日聴いたラジオで言っていたことである。私はその言葉を聴き、 「ああ、本当にそうだなあ……」 と思い入った。 私はこの1年間、自分の「傲慢さ」にぶつかり、その壁に直面していた。 私は今まで自分は結構モテる方だと思っていた。年に3回は告白されるし、別れてもすぐ別の相手ができるしと、天狗になっていた

          「今を生きる」

          波瀾万丈、咲き乱れる人生

          最近、樹木希林さんの本を読んで感銘を受けた。 樹木さんの生き方は、まっすぐで、信念を持っていて私の母を思い出させる。 私の母は料理人で、かなりの芸術肌だった。 作る料理は水からこだわり、料理には地元の山の湧き水しか使わなかった。 卵にもこだわり、この料理には地元の農家が育てている有機の卵、この料理にはどこどこ産の卵というように、料理に合わせて水の種類、卵、野菜、だし、塩など全てが決められていて、それらは全て母の頭の中のハーモニーで成り立っていた。 料理以外にもこだわりは尽

          波瀾万丈、咲き乱れる人生