ハッピーアースデイ大阪 勉強会!「地域×SDGsチーム」
ハッピーアースデイ大阪では、定期的に勉強会をおこなっています。
地域×SDGsチームは、メンバーそれぞれが興味のあるテーマ「地域×○○」を設定し、SDGsの視点から考えました。
もくじ
そもそも「地域」とは?
地域×農業
地域×在留外国人
地域×伝統工芸品
さまざまな社会問題
さいごに
そもそも「地域」とは?
そもそも「地域」という言葉はどのように定義されているのでしょうか。
まずは、辞書を引いてみました。
今回は、SDGsと地域の問題について考えるにあたり、
地域を「身の回りのこと」「生活圏」として捉えます。
地域×農業
日本の食料自給率は、生産額の面・カロリーの面のどちらからみても減少しています。
生産額ベースのグラフは畜産・野菜・魚介類の単価が高いものを中心としていること、また、国産品は輸入品よりも値段が高い傾向があるということから、生産額ベースグラフの方がカロリーベースのグラフよりも高い割合になっています。
日本では輸入に頼ることで充実した食料を供給していることから、食糧自給率について考える機会はなかなかありませんね。
一度、いっしょに考えてみましょう。
自国で農業をおこない食糧自給率を上げていくメリットはあるのでしょうか。
日本国内で農業をおこなうことについてどう思うか、皆にも質問してみました。
運搬の燃料が最小限で済む
運搬用の箱などのゴミの量を減らすことができる
外国の資源を搾取せず、森林破壊や砂漠化も助長しないのでよい
安定した輸入は続かないので食糧自給率を上げて備えるほうがよい
国産の食べ物はなんだかおいしそう!
国内で農業をおこなうメリットはいくつも挙げられます。
今回は、それらの中でもごみ問題と農業について深堀りしていきます。
以下のグラフは、大阪市の家庭ごみの組成について示したものです。生ごみが一番多く、35パーセントを占めています。
私たち消費者は、生産地から農産物を得ています。
つまり、生産地の養分を食べているということです。
生ごみや排泄物は下水処理場を通り、残ったものは埋め立てられます。
江戸時代の頃は、排泄物を使用した農業をおこなうことで養分の循環をしていました。ですが、現代ではこの方法での農業はおこなわれていません。生産地から養分が出ていくばかりです。
現代社会に合った方法として、コンポストによって生ごみをたい肥にしたものを土壌に使用するというものがあり、すでに取り組んでいるお店もみられます。
日本と外国の間で 排泄物⇔農作物 のやり取りを目指しても、運送コストがかかるばかりで現実的ではありません。
よって、養分を循環させるためには、比較的小さなコミュニティ内で農業をおこなうことが望ましいといえます。
農業とごみ問題をセットで考えることで、養分の循環について考えることにつながります。食糧自給率を上げていくためにも、地域単位で循環型農業を目指すべきであることがわかりました。
地域×在留外国人
在留外国人とは、中長期在留者・特別永住者のことをいいます。
(観光客など3ヵ月以下の短期滞在者は除きます。)
在留外国人が感じている問題は、完璧に日本語を理解できるわけではないということ。情報弱者になりやすいことが原因となり、緊急時にはその身に危険が迫ってしまうこともあります。
誰にとっても理解しやすい表現で情報を伝えることが必要になります。
そこで、「やさしい日本語」 について見ていきます。
「やさしい日本語」とは…
•普段使われている言葉を外国人にもわかるように配慮したもの
•ある程度は日本語ができる人が対象
•阪神淡路大震災で日本語も英語も十分にできない外国人が必要な情報を受け取れていなかったことから誕生した
普段使われている言葉をわかりやすく伝えるためには、書き換えが必要です。
わかりやすく伝えるためのポイントが4つあります。
①外来語に注意
スキーム コンセンサス デリバリー などのカタカナ語は、原語と意味や発音が異なる
②二重否定を使わない
「在留カード以外は必要ありません」⇒「在留カードを持ってきてください」
③熟語はできるだけわかりやすくする
④漢字にはルビを振る
他にも、イラストをつかってわかりやすくすることが効果的です。
誰にとっても理解しやすい表現で情報を伝えることで、緊急時には、身の危険が及ぶ前に、必要な人に必要な情報を届けることができます。
地域×伝統工芸品
日本の伝統的なものづくりはピーク時に比べて生産額が5分の1ほどにまで減少しているようです。
伝統工芸品が減ったのは、何が原因とされているのでしょうか。
技術革新によって色々なものが大量生産経済成長で農村が減った
漆や木材、竹など材料を用意しづらくなった
アスファルトで固められた道路が増え、石などの材料を用意しづらくなった
工業化したことによって働き方が変化し、農村の人手不足が起こった
生活スタイルが洋風になった
(戦前)物を長く使用する考え方 ⇒(戦後)使い捨ての考え方が広がった
一見して地味なデザインが多い伝統的工芸品は、生活スタイルや考え方の変化により、長く使いこむことによって味が出てくるという特徴を発揮する機会も限られ、消費者の関心が薄れていったといえます。
現代社会において、問題となっていることは大量生産と大量消費です。
「伝統工芸品」が、これらを解決、そして地域を盛り上げるといった良い影響をもたらすのではないかと考えます。
SDGsと伝統工芸品は、あらゆるゴールの実現に関連しています。
8 働きがいも経済成長も
⇒健康や環境を犠牲にすることなく経済成長を目指す
9 地域と技術革新の基盤をつくろう
⇒地域の産業を盛り上げる
11 住み続けられるまちづくりを
⇒伝統工芸品の材料となる森林などを育てると、人にも優しい住環境を生み出すことに!
12 つくる責任つかう責任
⇒職人さんが自然の材料をもとに一つひとつ丁寧につくっている / ものを長く使って廃棄物を少なくする
14 海の豊かさを守ろう
⇒ものを長く使い廃棄物を減らすことによって海の環境を守る
15 陸のゆたかさも守ろう
⇒ものを長く使い廃棄物を減らすことによって陸の環境を守る
伝統工芸品は、職人の手によって一つひとつ丁寧につくられており、一般的な商品よりも比較的長く使用することができます。さらに、壊れたり、さびてしまったりしても修理をしてもらえるブランドもあります。
伝統工芸品によって、持続可能な消費が実現されているのです。
伝統工芸品には、中にはいいものであるが故に高価なものもありますが、ものを選ぶ際にはSDGsの視点から見てみることで、新たな魅力が発見できると思います。
さまざまな社会問題
ここまで「地域」という小さな視点からみてきました。
最後に、地域から日本全体について広げてみます。
優先度の高い社会問題について絞り込みました。
問題点と、解決するために何ができるのかということについて詳しく説明します!
学校教育の問題点
日本文化のデメリット
エコを意識した取り組みを促進させる方法
1.学校教育の問題点
★なぜ学校教育の問題を解決できないのでしょうか。
それは、学校の先生の言うことは全て正しいものだと教えられ、「狂った内容」であっても常識として教えられるからです。やがて、それらをおかしいと思う生徒がいなくなります。
・どんなにつらくても部活に入ることが当たり前
・体育祭や文化祭に強制的に参加させられる
・テストや入試のために強制的に勉強させられる
・勉強や実技ができない人は「悪」だという文化がはびこっている
⇒これらの要因が積み重なり、生徒のストレスがたまる
★学校教育の問題点を解決するためには、生徒が「学校は楽しい」と感じられるように教育することが必要です。
・勉強をゲーム感覚で楽しく学べるように授業の方法を工夫する
・興味のある分野を学べるように選択科目を増やす
・先生は生徒の意思を否定することなく受け入れる
学校教育の問題点を論じている論文・書籍を学校側に読んでもらったうえで、学校教育の問題点を積極的に解決してもらうよう呼びかけることが問題解決につながります。
2.日本文化のデメリット
★どうすれば日本文化のデメリットを解決できるでしょうか。
日本文化のデメリットを解決するために、まず、私たちの常識が100%正しいという先入観を捨て、自分が幸せになるものを追及すること、また、自分がつらくなる常識にはあえて囚われないことも大切です。
このほかにも、ポジティブシンキングを心掛けることが大切です。
まずは個人が上記のことを積極的に取り入れることによって、最終的に日本文化のデメリットを解決することができると考えます。
3.エコを意識した取り組みを促進させる方法
エコを意識した取り組みとは、以下の通りです。
★エコを意識した取り組みを積極的におこなってもらうには?
取り組みに対して人任せにするのではなく、自主的に取り組んでもらえるように、楽しいゲームにすることが重要です。
どれだけ多くのごみを正確に分別できるか競うゲームを作る
太陽光発電を活用した小型ソーラーカーを組み立て、ソーラーカーで楽しく遊ぶ
レジ袋の値段を大幅に上げ、レジ袋を使わずにマイバッグを使用したときにどれだけのお金を得したか計算する
エコを意識した取り組みを ”楽しく” おこなうためのアイデアは身の回りにたくさんあります。ぜひとも、みなさんにも積極的に取り組みをおこなっていただきたいと思っています。
さいごに
今回は、SDGsと地域の問題について考えるにあたり、
地域を「身の回りのこと」「生活圏」として捉えました。
SDGsの目標を意識し、持続可能なまちづくりを推進することで、地域の活力を向上させることができます。
今回は地域に関して 、学校も学部も異なるメンバー各々の視点から
地域×農業 地域×在留外国人 地域×伝統工芸品 について考えました。
地域は生活の様々な要素と関係しています。
みなさんは「地域」という言葉から何を連想するでしょうか。