海外アプリで長い会員登録フローをどう工夫しているか調査してみた
アカウント作成時に、ユーザーに登録してもらう情報がどうしても多い場合はどうしていますか?
特に金融系のアプリであれば、名前・住所・職業・本人確認資料など、ユーザーにとって入力する負担が大きい情報を要求する場合があります。すぐにアプリを始められないストレスで離脱してしまうユーザーに悩まされているデザイナーは多いのではないのでしょうか。
今回、海外アプリではどんな工夫がされているのか調査してみました。
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1画面につき1質問
Stockpile
こちらはよく見かける定番の手法です。言いたいことは1画面にひとつだけにする。情報が少なく、すっきり見えるほかにもメリットがあります。
メリット
- 情報量が少なく見えるので入力の心理的ハードルが軽くなる
- 住所や生年月日入力でキーボード起動したまま進められるので、操作が楽
デメリット
- 途中でつまづいた時、これまで入力した情報が失われそうな感じがする
- クレジットカードを準備して番号を入力する、などスマホ以外でのタスクが生じた時に離脱するとどうなんだろう?と思ってしまう
離脱してしまいがちなスマホ以外でのタスクは、アカウント作成のタイミングでskipできるようにし、後ほど登録できると親切です。
Progress barを加えてあげるとより親切になります
左:Wealthsimple 右:TWINE
完了までどのくらいかかるのかを見せることで、見えない終わりという不安を取り除くことができます。また、100%にしたい心理をくすぐり、突破率があがります。
ただ、回答しても進捗率が1%ずつしか増えないほど長い場合はセクションごとに分けても良いです。
対話型UI
質問の回答によって質問が分岐する場合に適したUIになります。
住所入力や口座番号など、ある程度フォーマットが決まっている情報には、一般的な入力フォームのほうが適しています。
Wealthsimple
このアプリは個人情報入力の他に投資プランを提示するためのユーザーヒアリングに対話型UIを使っています。
メリット
- 画面遷移が無いので、スムーズに入力ができる
- 対人で話しているような感覚になるので、安心感がある
デメリット
- チュートリアル感が強いので、いつまでも始まらないもどかしさを感じる
Unlock形式
勝手に作った言葉ですが、ソーシャルゲームのアンロックから来ています。利用開始前に最低限の情報入力をしてもらい、本格的にサービスを利用する場合には、追加で情報を入力しないと使えない、という見せ方です。
Coinbase
メリット
- ユーザーのモチベーションが高いタイミングなので負担が大きめのタスクでも離脱する確率が下がる- おためしとして気軽にアカウント作成をしてもらえる
デメリット
- 最初からモチベーションが高いユーザーにとってはもどかしい
アプリの価値を全く見せずにユーザーが離脱してしまうのは勿体無いです。徐々にハマってもらえるよう、価値を小出しにして徐々にハマってもらうUnlock形式がおすすめです。
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海外の電話番号をもっていない、USであれば社会保障番号をもっていない、そもそもIPでブロックされる、、、など諸々の障壁により海外アプリインプットにてこずりました。
ダミーの名前・電話番号・海外の住所はfakenamegeneratorを使っていましたが、やはりSMS認証ができずにアカウント作成までたどり着きませんでした。
みなさんはどうやって海外アプリをインプットしているのか…気になるところです。