
Photo by
wakana_design
MORE, Ray, Steady.
女性向けの雑誌は大きくて重たい。それって、物理的な質量だけの問題じゃないような気がしてならない。
描かれている世界観と、自分との隔たりがあまりにも大きくて、読み続けていられなくなった。
わたしが定期的に(といっても不定期に)購入する雑誌は『Newton』だけだ。物理と数学に関する特集の時だけ。
だから、『MORE』とか『Ray』とか『Steady.』なんてあまりにも無縁過ぎて、文字が頭の中を上滑りしていく。
誌面で展開される世界を否定するつもりはない。何なら、ここにいる女性たちのように明るさや美しさをポジティブに楽しめたらいいのに、と思う。そうなれないと知っているからこそ。
そもそも、読みたくて買ったわけでもない。次の仕事が、こういう雑誌を読む女性たちをターゲットにしているからだ。
世界観のインプットのために、甘く、淡く、華やかな色彩にあふれた誌面にひたすら身をさらしている。
対象年齢、美に対する意欲、自分に対する向き合い方…何ひとつフィットしなくて悲しくなってきた。
だってわたしの照準は『Newton』に合っているんだもん。百歩譲って『ブレーン』か『日経ビジネス』。
これはムリだ。