デザインはライターと言葉を喜ばせてくれる
先週やっていたのは、感性の表現力を問われるなかなかヘビーな仕事だった。
とりあえず3稿までOKが出て、わたしの手からは一旦離れた。
…で、今日「初稿のデザイン、でけたで」と、ディレクターから連絡が来た。
見た瞬間に、テンションが爆上がりした。
言葉に、色とかたちが与えられていた。
意味や情景に雰囲気を醸して、たちのぼってくるようだった。
わたしが紡ぐ言葉や文章は、意味や意図を持ってはいるものの、見た目の上では殺風景なドキュメントに過ぎない。
単なる横書きの黒い文字が、フォントと、色と、配置と、ビジュアルと相まって、立体的になる。
言葉に息が吹き込まれた、という表現がぴったりだと思った。
わたしは言葉や文章の力を信じているけど、デザインやビジュアルの力も、同じくらい期待し、信頼している。
ドキュメントだけでは醸せない雰囲気、手ざわり、温度さえも、デザインは与えてくれると思う。
頭を抱えながらひねり出したコピーが、美しくあしらわれて、デザインのパーツに組み込まれている。
非論理的だが、言葉があるべき場所にちゃんと戻れたような、既視感にも似たうれしい気持ちになる。
言葉もうれしそうに見える…とまで言ってしまうと、ヤバい人みたいだけど。
リリースされるのはもう少し先。
ディレクターとデザイナーはこの先が正念場になるはずだ。
6月を待つ楽しみがひとつ増えた。
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