とにかく陽気な感じのトランペット
どうも元気が出ないので、昼ごはんを外で摂ることにした。めずらしい。
ひとりで外で食事をするのに抵抗はないが、いつもめんどくささが勝ってしまう。
基本的に仕事中も移動中もずっと音楽を聴いていて、ひとりで食事をする時もその例外ではない。
でも、いつもの状態で元気が出ないんだからランチを食べに来たんだろうと思い、イヤホンをはずしてみた。
その店は地下にあり、薄暗くて、空のコーラボトルが何十本も並んでいたり、乾燥した玉ねぎが吊るされていたりする。
オレンジの照明で、壁はレンガ調で、色とりどりのタイルもある。
その雰囲気に合わせているのか判断つかないが、管楽器の陽気な音楽が流れていた。
わたしには、その音楽のジャンルを何と呼ぶのかわからない。バンドサウンドのような、おそらくサックスとかトランペットの音が響く。店内にはひとりの客ばかりで、話し声はしない。
全然印象に残らないというか、むしろ詳細がわからないから印象しか残らなかったんだけど、その音楽は、店舗の雰囲気に合っていたんだと思う。
一切興味のない音楽なので、メロディなんてまったく記憶に残っていない。
でも、耳に不快ではない違和感は残っている。それは、悪くない感覚。
案外、リフレッシュしたがっていたのは耳だったのかもしれない。
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