マスク二重…あわや窒息?

 使い捨てマスクを洗って使っている。一度きりで捨てるには資源を無駄にしているように思え、しかし一度使ったものを何日も使い続けることには抵抗があるので、使うたびに洗う。こんなことをしてもあまり意味はないらしいが、今、外へ出るためにマスクを着けるのは犬の散歩くらい。日によっては散歩先で人に会うことも無いから、私の中ではほぼ危機感がない。
 ものによっては、使い捨てマスクのサイズが私には大きすぎる。人にもらったものもあるので、勿体無いから使うのだが、一番しっくりくるのは100円ショップで買った90パーセントか99パーセントか忘れたが、花粉をシャットアウトしてくれる…という触れ込みの30枚入りのお得なやつだ。酷い花粉症で、冬の終わりから夏の始めまで、毎年本当に酷い目に遭うのだが、このマスクを使うようになって、大分楽になった。
 とはいえ、コロナ禍に入って店頭からマスクが消え、百均のこの商品も姿を消した。十年以上前、箱で買った使い捨てマスクがあり、また、ご近所さんがお裾分けしてくれたものもあったので、コロナになってもマスクには困らなかったが、どちらもサイズが大きく、また、紙質が肌に合わなかったりで、ずっと使い心地が悪かった。十年物の方は、紙の劣化もあって、使ったその日から中の紙が横に割けたりした。(商品が悪いのではなく、十年寝かせた私が悪い)
 犬の散歩では洗い替えしているが、滅多にない外出時には、新品をおろす。見た目の問題だ。しかし、サイズが大きく、紙質が合わないマスクは、唯でさえ出不精の私にとって、ストレスの足し算になるのだと、最近気付き始めた。百均マスクは既に使い切り、一年以上を経てようやく、先日店頭に帰って来たのを発見した時、レジを通した。
 しかしまだデカいのが二箱ある。百均商品が姿を消した後、他の店の他の商品は徐々に復活しだし、値段も落ち着いてきたことから、念のため、追加で購入しておいたのだ。サイズは合わないが、マナー違反にはならない。とにかく着けていることが大事で、自分のストレスになるかならないかは後回しになっていた。
 着け心地の良いものは大事に取っておきたい。そうでないものが捌けてから、大事に使いたい。そうでないと、そうでないものは使わないまま、また十年寝かせることになる。
 久々の外出だが、このところ花粉が酷い。私にとってはコロナよりも花粉の方が脅威だ。何度か洗った百均マスクを装着。しかし劣化が気になるので、上から、手作りしたダブルガーゼのマスクを装着した。これで古めかしい紙マスクは隠れ、ちょっとお洒落なガーゼマスクで、気分もお出かけモードだ。内心ウキウキ…と思ったら、歩いているうちに窒息しそうになった。
 マスクの二重装着は、コロナからも花粉からもこの身を守るかも知れないが、多分、自分で自分を殺すことになる。

いいなと思ったら応援しよう!