20240108「小倉さんぽナイト」
今日は日帰りで大分から小倉への出張だ。
ソニックで予約していた指定席へ乗り込む。早速様子がおかしい。身を預けると座席が勝手に倒れるのだ。姿勢を正すと座席は元に戻る。どうやら、座席のリクライニングが故障しているらしい。
気にせず身を預けてしまえれば楽なのだが、倒れ具合の調整ができない。後ろに人が座っている状態で全開で倒すというのも間が悪い。だが、少しでも力を抜くと全開で倒れてしまう。つまり、これから1時間半ばかし、腰に力を入れた状態で体勢をキープし続ける事となる。なんたこれ新たな筋トレ器具か?
そういえば、半年前に福岡市の方に行った時も、帰り道で同じくリクライニングが破壊された座席に当たってしまった事を思い出した。電車のリクライニングというものは定期的に破壊されるものだろうか?そんな当たることある?
流石に駅員さんが来た時に呼び止めた。普通に僕が降りたあと、後に続く方が同じ目に遭う事も考え。
どうやら、座席を回転する時にロックがしっかりハマっていないとこうなる事があるらしい。そこ連携するものなんだ。不思議。
という事で駅員さんが座席を回転し直し、しっかり座席を点検してくれた。「あ、これで大丈夫ですね」と。よかった、これで大丈夫だ。これで安心して電車の中で仮眠を取れる。
直ってなかった。
直ってなかったのだ。びっくり。駅員さんはしっかり座席を確認して去っていったが、身を預けるとしっかり勝手に倒れた。もうこれでいこうって感じ?じゃあいっか。
如何ともし難い状況を受け入れ、私は腰に力を入れ続けた。年換算で30年分のストレッチパワーが溜まった事だろう。
ストレッチパワーは溜まったが、移動の時点でなんだか疲れてしまった。その後のお仕事も疲れたが、改めて周りの人間に育てられ生かされていると感謝する日だった。ぼっちの出張だと心細いので、人の優しさが尚更身に染みる。
時刻は18時。無謀にも私は閉館まで1時間の北九州漫画ミュージアムに向かった。
「九井諒子展&「ダンジョン飯」 迷宮探索展」は行っておきたい!
とても良かった。九井先生の画風は柔らかくてやっぱり好きだな。まだ読んでない読み切りもたくさんあるが、どれも馴染み深さを感じる絵だと思ってしまう。展示の仕方も綺麗だ。
ダンジョン飯はRPGで省かれるような食事のアレコレを徹底的に描いたら…というお話だと思うが、九井先生の、メタ的な視点を持ちつつもその世界観の中で徹底的に描いてみせる想像力が好きだ。
ダンジョン飯でも、死んで復活するルールやそれにより生じる死に対する扱いの軽さ=「死んで自機が一つロストに過ぎない」という登場人物の体感を、「ゲームの世界だから」といった理由で処理せずにうまく世界観の中で描ききってしまうとか。それが独特な世界を生んでいるように思う。
顔出しパネルのところで、スタッフさんが撮りましょうかと言ってくれた。そんな有難い事ある!?どぎまきしちゃった。
カエルスーツの顔出しパネル、にっこり笑顔で撮られちゃったが、真顔が正解だった気がする。真顔で撮って貰えばよかった。でもめっちゃ嬉しい!
ギリギリで漫画ミュージアムを出て、なんだか楽しくなってきたので小倉城に向かった。小倉の商店街って色々なものがひしめきあっててテンションあがるな。
夜の小倉城まわりの公園、穏やかで何時間でもいれる。でも、小倉城のお堀って治安が悪いゴミがいっぱい埋められてるという話を聴く。庭園の闇の中にも何が潜んでいるかわからない、その辺の茂みからアサルトライフルとか出てくるかもしれない。そう考えると、サイバーパンク2077のレコンシリエーション・パークを彷彿とさせる空間だな。途端に緊張感が走る。
庭園の闇の中で、滅多に見る事がない生搾りオレンジジュースの自販機に出会った。なんで?
オレンジジュースが出てくるまでの過程が本当に面白い。バンバンオレンジがプレスされていく。
味も美味しい。果肉がたっぷり入っているので脳が幸せになる。
小倉城を眺めながら生搾りオレンジジュースを飲んでいる。寒い。なにこの状況?でも美味しい。
お腹すいた。ラーメン食べたい。
近くのラーメン屋を探して、丁度よさそうなところを見つけた。
2Fのお店って入る時ちょっとドキドキするね…
なんやかんやで20時をまわったくらいの時間で、お客さんは少なめ。ゆったりできちゃうな。
クリーミーで美味しい!またリピっちゃうやつだ。基本そんな事はないのに替玉を頼んでしまった。頼む瞬間「今月健康診断」という謎の6文字が脳裏に浮かび上がってきた。なんなんだこの謎の6文字は。さっぱりわからないですね。
そろそろ帰る時間だ。お土産を買う。会社の同僚の方から通りもんを頼まれていたのだった。確保せねば。
が、無い。どこにもない。
めんべいはある。筑紫もちもある。陣太鼓すらある。だが、通りもんだけがない。
北九州地区で今販売してないらしい。やはり美味すぎてなんらかの法に触れたのだろうか。どこかで密輸されていないかと思ったが、サイトの内容的に探すだけ無駄だろう。
ああ、通りもんの貴重さがまた上がっていく…いや博多に行けば良いだけの話だけど。
帰りのソニックのリクライニングは至って正常だった。でもいまいち信用しきれず、腰になんとなく力を入れてしまうのだった。
小倉、やはり魅力的なビジュアルをもった街だ。特に商店街の雰囲気とか非常に好きだ。今度はただただ遊ぶために行きたいな。昼間の小倉城や旦過市場、門司港の方にも行ってみたい。