毎日一分で読める民法判例問題30
★今日の問題★
権利能力のない社団が、構成員全員に総有的に帰属する不動産について、その所有権の登記名義人に対し、当該社団の代表者の個人名義に所有権移転登記手続をすることを求める訴訟は、当該社団の代表者が提起すべきであり、当該社団自身が提起することはできない。正しいか?
胡桃「10秒で答えてね。よーいどん!」
建太郎「おう」
1秒
2秒
3秒
4秒
5秒
6秒
7秒
8秒
9秒
10秒
胡桃「10秒経過。どうかしら?」
建太郎「ええっと、民事訴訟では、権利能力のない社団も原告になれるんだよな」
胡桃「そうね。次の条文のとおりよ」
民事訴訟法
(法人でない社団等の当事者能力)
第二十九条 法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるものは、その名において訴え、又は訴えられることができる。
建太郎「だったら、当該社団自身が提起することもできるんじゃない」
胡桃「そうね。判例も次のように述べているわ」
権利能力のない社団は、構成員全員に総有的に帰属する不動産について、その所有権の登記名義人に対し、当該社団の代表者の個人名義に所有権移転登記手続をすることを求める訴訟の原告適格を有すると解するのが相当である。(最判平成26年2月27日)
※問題は、ノベル時代社の判例六法 丸暗記100問ドリルシリーズを利用しています。下記サイトから入手できます。