【Noita】トリプリケイトのダメージ効率についての考察【Consideration of the damage efficiency of Triplicate Bolt】
毎回計算内容を思い出したりエクセルのシートを引っ張り出すのが手間になったので、記事にしようかと思いました。
スペルの性能について(About Spell Performance)
放射物部分(Projectiles part)
マナ流出(Mana drain):25
ダメージ(Damage):4.625
爆破ダメージ(Dmg. Expl):0
爆破範囲(Expl. Radius):4
拡散(Spread):0.04 rad(約2.291…度 ≒ 2.3度)
放射物速度(Proj. Speed):550 ± 50
寿命(Lifetime):120 ± 7
ノックバック(Knockback):1.0
物体への衝撃度(Physics impulse):2000
バウンド(Bounces):1
上記の放射物が同時に3発発射されます。
同時詠唱全てに影響する部分(Casting part)
詠唱遅延(Cast delay):+8F(約0.13秒)
拡散補正(Spread Modifier):+14度
その他(Others part)
生きた敵に命中した際に血の爆発を起こし、出血量を多くする効果があります。
→ 魔法命中時の血しぶきに関するメモ
※死体に対して出血を多くする効果はありません。
個人的な評価(Personal evaluation)
そのまま撃つとダメージ対マナ効率が4.625 * 3 / 25 = 0.555となり、スパークボルト(Spark bolt)の基礎値の3 / 5 = 0.6以下となっている為、実はコスパが良くない呪文。
手元から撃った場合は更に拡散が15度以上付くため、3発全部相手に当たる事はまずない上詠唱遅延も大きく、下手するとバウンドバースト(Bouncing burst)にも劣る状態になりえます。
ダメージプラス(Damage Plus)といった調整盤の効果を少ない枠で最大限に発揮できる面が強みの為、その力を発揮できるのは手持ちが整う後半になりがちです。
ノックバックがやや大きい事、僅かにバウンドする事、地形を掘れる事、生きている相手から血を大量に出させる事等の性質もありますが、序盤の繋ぎとして運用することはあっても、最後まで運用するには器用貧乏な面が多いです。
スパークボルトとの比較について(About the comparison with Spark bolt)
スパークボルトの細かな性能について(About the detailed setting of Spark bolt)
別所に載せているのでこの記事では割愛。
→ 1層鉱山で手に入る5マナ放射物について
トリプリケイトとスパークボルトを何故比較するのか(Reasons for comparing Triplicate Bolt and Spark bolt)
トリプリケイトボルト(Triplicate Bolt)は弾数の面で、スパークボルト(Spark bolt)はクリティカル増加の面で、それぞれ調整盤等で火力を上げた際に効果を大きく発揮できる性質があります。
そのため、この2種を比較する事がトリプリケイトの運用基準になりえると考えたからになります。
比較方法について(Comparison Methods)
それぞれトリプリケイトとスパークボルト1種類のみを同時詠唱した際の攻撃力を比較します。
実際のプレイでは1種類の放射物のみを運用する事は稀だろうが、今回は単純な比較をするために混ぜ物については考えない事とします。
スパークボルトのみで確定クリティカルが発生する同時詠唱20発未満までを計算し、それぞれのダメージの差を検討します。
クリティカルダメージ分は、ダメージの400%の値にクリティカル率を掛けた期待値を用います。
何も付与されていない場合の比較(If no modifier is applied)
重点箇所抜粋
同時詠唱数8:トリプリ111、スパボ62.4、差48.6
同時詠唱数9:トリプリ124.875、スパボ75.6、差49.275
同時詠唱数10:トリプリ138.75、スパボ90、差48.75
同時詠唱数19:トリプリ263.625、スパボ273.6、差-9.975
弾数の多いトリプリが当初はスパボに対してダメージ差をつけていますが、同時詠唱9が折り返し地点であり、それ以降はスパボが徐々に差を詰めて同時詠唱19で逆転をします。
ここまで同時詠唱を重ねるパターンは少ないと思われがちだが、複製系を重ねた通称27倍複製構成を運用するパターンならば、この同時19発を超えるパターンもあり得る為、今回のテーマには沿わないが計算を行った意味はあると考えられます。
ダメージプラスを付与した場合(If Damage Plus is applied)
ダメージプラス(Damage Plus)について
今回は放射物ダメージ+10のみ考慮する。
重点箇所抜粋
同時詠唱数5:トリプリ219.375、スパボ130、差89.375
同時詠唱数6:トリプリ263.25、スパボ171.6、差91.65
同時詠唱数7:トリプリ307.125、スパボ218.4、差88.725
同時詠唱数12:トリプリ526.5、スパボ530.4、差-3.9
調整盤でダメージを増やした際には、より早い段階でスパボが逆転します。
今回はダメプラを例に挙げたが、ダメージ調整盤系の補正値は大体11~15同時詠唱当たりでスパボが逆転する計算結果となります。
集中呪文の場合(If Concentrated Spells is applied)
集中呪文(Concentrated Spells)について
詳細は以下の記事を参照の事。
→ 呪文の同時詠唱数に影響される特典について
今回は1詠唱数につき放射物ダメージ+12.5のみ考慮します。
重点箇所抜粋
同時詠唱数6:トリプリ1433.25、スパボ1029.6、差403.65
同時詠唱数7:トリプリ1934.625、スパボ1520.4、差414.225
同時詠唱数8:トリプリ2511、スパボ2142.4、差368.6
同時詠唱数11:トリプリ4690.125、スパボ4945.6、差-255.475
同時詠唱数につきダメージが変動する都合、ややダメプラとは違った増加曲線を描きますが、概ね同じ部分で逆転をします。
比較を踏まえた上での結論(Conclusions about the operation based on the comparison)
連射性の問題について(Problems with continuous shooting)
ダメージ比較の結果から、単純な単発ダメージに関してはトリプリの方がスパボより同時詠唱が10を超えなければ逆転されないという結果が出ました。
しかしながら、これは消費マナや詠唱遅延の問題を無視しており、実際にはトリプリはスパボの5倍の消費マナと3倍弱の詠唱遅延を持っている為、連射に向いていないという欠点が存在しています。
この点を考慮した場合、何の調整盤が付与されていない場合でも、もしスパボがトリプリの3倍の手数で連射出来てしまっているならば、同時詠唱数3の時点で総ダメージは逆転してしまっています。
個人的な結論(About Personal Conclusion)
上記の点から、理想的な単発ダメージならトリプリが勝る面もありますが、実運用時にはマナの問題が重くなると私は考えているので、トリプリは3~5枚程度手元に持っておけば十分な呪文と考えています。
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