世界のワクチン接種状況と日本のワクチン接種完了時期
現在の世界のCOVID-19ワクチン接種状況はこんな感じ。
これは国民100人当たりのワクチン接種回数を表したもの。一般的にCOVID-19ワクチンは2回の接種が必要とされるため、非常に大雑把に考えると、この数値が200回を記録すると全国民のワクチン接種が完了したということになる。
集団免疫の要件を「人口の7割の免疫獲得」と仮定すると、とりあえずはこの数値を200回×70%=140回に近づけることが各国の当面の目標となる(本稿ではこれを「集団免疫獲得ライン」とする)。
ある程度の人口をもつ国のなかで最もワクチン接種の進捗が早いのはイスラエルだが、2月19日時点でワクチン接種回数は100人当たり約80回に留まる。
ちなみに、1回でもCOVID-19ワクチンを接種したことがある人の人数は100人当たり約49人、2回の接種を終えた人は同約33人となっている。
では、いつ頃ワクチン接種が終わりそうなのかというのが下図。
「COVID-19ワクチン接種先進国」のイスラエルでさえ、現在のペースだと、集団免疫獲得ラインまであと2ヶ月はかかりそう。イギリスでは8月末、米国では11月末にワクチン接種回数が同ラインに到達するとみている。
ワクチンの接種開始まで他国に1ヶ月以上の遅れを取る日本について、ワクチン接種ペースがちょうどイギリスと米国の中間くらいだと仮定すると、接種回数は10-11月末までに集団免疫獲得ラインに到達する可能性がある。
体制の整備や器具の効率化に期待すると、接種ペースはこの予想よりさらに早まると考えられる。日本では、冬までに集団免疫を獲得することが一つの目標になるのではなかろうか。