1年前、私は先生になった。4月から先生になる人、一緒になんとかやってこ。

 こんばんは。先日おさがりで部屋にテレビが導入されたのですが、普段はYouTubeで「匿名ラジオ」という意味不明なラジオを聞いているのでテレビをつけるタイミングがなかったんだけど、携帯を手に取ってYouTubeを開いて動画を検索してCMを飛ばす、という過程が突如面倒になり、ボタン一つでテレビをつけた。選ばなくても何かが流れてくれる。最高。テレビ最高。ありがとう。

 はのとです。初めまして。


 この間3月最初の記事をようやく投稿したのですが、それでタグを選ぶときに#仕事のコツ っていうのを見つけて、書いてみようかなとか思ったわけ。でもさ、だーーーーーーーーれが社会人1年目に仕事のコツを聞くんですか。っていうか、仕事のコツってなんだよ。私が知りたいわ。と、ひとしきりキレたわけですね。

 ちょうど1年前、先生になるのは小学生の頃からの夢だったのに、いざそれが目の前に近づいてくると本当に嫌で怖くて嫌で、毎日怯えていました。まあ、配属先が地元で有名なヤンキー校だったっていうのもあるけど。っていうかそれしか原因ないかも。

 大学を卒業するときも、「辞めちゃうかも~~~」なんて言って泣いていました。部活の後輩に泣きついてうざがられました。昨日のことのようです。もはや昨日のことです。


 そんな私も、あと数日で1年目がおしまい。ここのところずっと言っているけれど、2年目になる。1年目が終わるということは、甘えることが難しくなる。できないこともやりたくないことも、拒否することが難しくなってくる。それくらい分かるでしょ? みたいなことが増えていく。

 のではないかと怯えています。だからいつまでも1年目でいたい。もう1年初任者研修受けるからさ。また研修でいっぱい発表とか議論とかするからさ。だからどうか私をまた1年目にさせてください。


 正直ね、社会人生活なんて運ですよ。希望の業種に就職できた人が2週間で辞めたり、適当に決めて入った人が毎週楽しそうに同僚と飲んでいたり。結局ね、人生を左右するのは職場環境。人間です。周りの人間がどういう人か、風通しがどれくらい良いのか、そういうのがいっちばん大事。

 かくいう私は、超超ウルトラスーパー最高な職場、そして学年に配置されました。最高。どう最高かって言うと、手厚い保護が付いています。初めて職員室に入ったあの瞬間も、1年間担任として副担任の私を導いてくれることになる担任の先生が、どうでもいい話で和ませてくれた。私の表情筋はガチガチだったけど。

 コミュニケーションが苦手で下手くそな私にも、めげずに粘り強く話しかけてくださった周りの席の先生方。本当に頭が上がりません。おかげさまで今では毎日職場にいるのが楽しいし、仕事は大変なこともあるけど、楽しいことの方がたくさんあります。

 だから今不安な人も、大丈夫かもしれないよ。案外めちゃくちゃ楽しくて極楽浄土みたいな職場かも。直属の上司が仏かも。なんて言いつつ、悪い場合を想像しておけばだいたいはそれよりましになるので、それが無難でいいかなと思います。私も最悪を常に想定していた。だから嫌で仕方なかったんだと思うけど。


 先生になるというのに、私の耳には合計6つの穴が空いていて、爪は尖って長かった。先生になるというのに、勉強もせずに3月の後半まで軽音楽部で部活をしていた。卒業式の直前まで卒業ライブをして、学生生活を目いっぱい楽しんで卒業しました。

 だから卒業式とその後の飲みを終えた私は絶望。気持ち面を始め、社会人になる準備がなーーーーーんにもできていなかったのです。一般企業で働く人たちがどうかは分かりませんが、学校の先生は働く前に用意するものが多すぎる。

 まずは靴類を買いました。校舎内で履くスニーカー、体育館履き、そして外で履く運動靴。体育館履きは高校の頃使っていたものをとりあえずそのまま使うことにして、運動靴を2足買いました。結局は校舎内で履いていたものが1か月後には体育館履きになった。高校生の頃使ってた体育館履き、歩くたびにきゅっきゅって音がするからやめたの。

 で、校舎内で履くのはサンダルにした。オフィスサンダルって調べるとたくさん出てきます。高校はわりと服装なんかの縛りがないので、女性は結構踵の高いオフィスサンダルを履いている場合が多いです。

 普段から踵の高い靴を好む私にとって、この変化はとってもありがたかったです。履き慣れているから安心して履けるの。それにちょっと可愛いし。そういうところでテンション上げていかないと、特に最初は仕事なんてやってられないよね。


 それから服。最初はパンツ2着と無地とかストライプのかっちりしたシャツを4着くらい買いました。それを着まわせばいいかなと思って。でも最初の1週間はスーツだったな。しかもリクルート。目立つよ。女性でスーツなんていないもん。

 最初の1ヵ月はそんな感じでかっちりした服装で過ごしました。GWを挟んで変えた。もっときれいめのブラウスにしました。パンツは同じ。トップスを変えた。それだけで気持ちも結構楽になる。ちょっと可愛いし。結局そこなの。

 生徒に見せる姿のバリエーションをできるだけ少なくしていきたかったので、私はいつも3種類くらいのブラウスを着まわしていました。先生なんてそんなもんです。いくら女性でも、わりとそんな感じ。いや、ブラウスもあんまないよ。パーカーとかもいる。セーターとかニットも多いな。女性は結構自由な感じです。


 それからジャージも買った。これはお直しがあったのでギリギリ間に合ったという感じになりました。上下でそろっているアディダスのやつ。でもね、結局1年間で上下揃って着用することはありませんでした。下は体育祭で1回、上は1回も着なかった。冬は普段から来てるアウターを上には着てしまうのでいらなかった。上下揃ってるジャージってなんか学生みたいで可愛くないし。

 だからジャージは買わなくてよかったな~って後悔しています。下もあるから着替えたけど、なければないで全然困らないです。普段着で十分。

 だけど、運動できるくらいのTシャツとかはあった方がいいな。結局、それさえ着てしまえば運動の準備できてます感が出るのです。だから逆に、それだけで十分。さすがにスカートとかは無理だけど、一般的なパンツ類ならどれでも上にTシャツで体育祭の準備は完成です


 あとはね、これは職場によると思うけど、私の職場ではiPadが主流です。板書をメインにしている人はめちゃくちゃ少ない。会議資料とか授業プリントもこれに全部入るから授業にはiPad1つだけ持っていけば十分なのです。分からないことはその場で生徒の前で調べられるし、みんなで確認できる。

 あと動画も見られるしね。簡単に。ちょっと気になることとか簡単に生徒たちに共有できるのがいい。荷物が減るのもいい。いつどこで生徒に何を聞かれても答えられる先生になりたかった。いや、なりたかったというか、鳴った方がいいからね。

 例えば急に生徒に「文化祭っているあんの?」って聞かれたとき。スケジュールをすべて頭に入れることは不可能な私。でも大丈夫。iPadには寝感のスケジュールも入っています。検索して出せば一発です。

 それから、球技大会のルールについて聞かれたとき。これだって職員会議の資料がそのまま入っているから余裕で答えられる。全然球技大会の担当じゃないけど。担当じゃなくても答えらえる。あとね、これは職員室でも使えるよ。あれってなんだっけ、いつだっけ、って近くの先生がぼやいたときに、こそっと調べてこそっと答える。人気者になれます。


 なんて色々と言っているけど、私もまだまだ1年目。あと3日は1年目。知らないことばっかりです。人に何か伝えられるとかはない。私の持論を展開するしかない。現場を1年しか見ていない私に、教員という職業を語ることはできません。到底無理。

 だけどこれだけは言えるのは、言うほどブラックじゃないよ。少なくとも私の職場はね。今日だって15時過ぎに上がったんだから。早上がりして先輩と買い物に行ったんだから。スタバで超カスタムのフラぺ飲んだんだから。そんな日々です。

 世の中にたくさん職業はあって、この仕事しかできない、なんてことはないと思うの。誰にだってどんな仕事だってできます。適性はあると思うけどね。合っていなくても、自分が満足して働けるならいいんじゃないか??? と思う。

 だから、私は今公務員という立場で働いていて、給料とか福利厚生とかそういうスーパーな待遇におったまげていて、これを手放すのは惜しいなって思うけどさ。教員という仕事をやる理由が、待遇を捨てられない、の一本になってしまったときが辞め時かな。私にはなんでもできるよ。先生じゃなくてもできるよ。だから、嫌になったらやめようね。心の平和がいっちばん大事だからね。


 でも今のところは大丈夫。職場の人たちに会いたいと思う。生徒たちに会いたいと思う。たまにだけどね。うるせーって思うことの方が多いけど。本当に元気がなくて身も心も疲れていたとき、気が乗らないまま授業に行ったら、普通に授業をしていただけで生徒に元気をもらってしまった。

 そのことに気付いたときに、「あ~私先生になってよかったな」って、すごくポジティブな意味で感じました。生徒って可愛いな。大事だな。そう思った。私が普段愛情持って接しているから生徒もそれを返してくれている。先輩がそう言ってくれたけど、本当にそうだといいな。

 経済的に厳しい家庭で育った生徒が多くて、保護者の方が忙しくてなかなか構ってもらえない子が多くて、いわゆる愛情不足の子が多くて。だから問題行動を起こしてしまったり、そうやって大人の興味を引こうとしたりする子もいる。そこまで行かなくても全然言うことを聞かなかったり無気力で何もやらなかったり。

 でもね、そういう子たちだからこそ、すっごくすっごく素直で真っすぐで、良くも悪くも何にも染まっていないピュアな子たちなんです。ちょっとしたことでも肯定的な反応をすると、それまでむすっとしていた子が色んなことを話して聞かせてくれる。そういうのが、私は好きです。


 そんな職場で、私は2年目になるよ。2年目は担任になるので、私の王国を築き上げたいと思います。平和でみんなが快適に過ごせる笑顔満点な王国をね。かっこつけちゃった。ダサいね。ダサくてもいっか、たまには。おやすみ。

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