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わかりやすい!中医学の基礎Vo.13〜肝の役割〜
今回は、『肝』についてです。
もうすぐ2月、2月3日の節分を境に、自然界は春に向かっての準備を始めます。
春は、肝との関わりが深く、肝の伸びやかな性質が、自然界の一部である私たちの心と体を伸びやかにし、スムーズに『気血津液』をめぐらせてくれるのです。
肝の役割
肝の定義
体に必要な『血』『気』『津液』をめぐらせ(疏泄)
『血』を貯蔵する臓(蔵血)
『疏泄』『蔵血』とは
『疏泄』
肝は、気血をスムーズに滞りなく体にめぐらせる働きがあります。
この機能を中医学の用語では「疏泄(そせつ)」と言います。
肝のこのはたらきがが正常であれば、一時的なストレスや緊張もほぐれやすく、精神や意識は伸びやかに健康に保たれます
『蔵血』
また、血(栄養分)を貯蔵する働きもあり、血を必要とする臓器に血を送る働きもあるため、肝のはたらきが弱くなると、血が不足するため組織が栄養不足となり、爪が白っぽくなったりもろくなったり、目が疲れやすくなったり筋肉がけいれんしたりします。
肝の機能的なはたらき4つ
●精神活動の安定化
肝のはたらきの重要なものの一つが精神活動を安定させることです。
精神を滋養することで、些細なことにこだわらず伸びやかで自由な心でいられるサポートをしてくれます。
●血液の貯蔵と全身への栄養供給
肝には、全身を滋養し心を穏やかにたもつ『血』が蓄えられていて、その『血』は肝のはたらきによって全身をめぐります。
●骨格筋の適度な緊張の維持 運動や平衡の制御
肝は筋肉の一つである骨格筋のはたらきをサポートしています。
●栄養素の代謝と解毒
肝では、物質が代謝されて無毒化されたり、体に必要な物質が作られます。
肝の状態が表れる体表部位
目
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目が疲れやすい、目がかすむ、視力が調整しずらいなどの目のトラブルは肝の状態と関係があるとされています。
爪
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爪は肝血の状態を表すとされおり、爪が割れやすい、爪に線が入るなどの爪のトラブルは、肝血(体を滋養する栄養分)が不足している時によくみられる症状です。
筋肉
筋肉は、肝血によって滋養されています。その肝血が不足したりめぐらなくなったりすると、筋肉のひきつれや動きに影響があります。
肝のトラブルがある時に現れやすい症状
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肝はストレスの影響を最も受けやすい臓であり、強いストレスが続くと、気の流れが滞り、鬱々とした気分になったり、怒りっぽくイライラしたりします。
また、筋肉が滋養されないと、筋肉のひきつれ(こむらがえりや肩こり・けいれんなど)が起こりやすかったり、女性では月経トラブルにもつながります。