今日の屋上 #1
京大近くの吉田山をくだって、森を抜ける。猫の抜け道みたいな隙間を抜けると、急に視界が広がる坂道。
坂の途中からのぞむその屋上には、少し傾いた屋根がひょこっと顔を出していて、洗濯物が干してあった。
柱と屋根のシンプルな構造物が、風の抜けるひとつの部屋をつくっている。
まわりにフェンスが設置されているわけではないけれど、多分、屋上の下の屋根の部分が少し盛り上がって低い塀をつくっていて、絶妙な高さと角度でその空間の温度を保っていた。
外の空気にさらされるような場所でこっそりヒミツを隠し持っているような、天邪鬼な感じ。
夕暮れ近く、青とピンクがうっすらと混じった空が映える、いい屋上。
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このエッセイは、5/22(日)に行われる【七輪の会 たなびくもの】のために書かれたものです。
東京・青山のオフィスビルの屋上で、お茶会をやります。
ぜひ、お気軽にお立ち寄りください。
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