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健康

今年のお正月は、寝てばかりだった。

やりたいこと、あれもこれもあったはずなのに
パソコンを開くのは悪だ、
そんな言葉に従って過ごしていたら
気づけば眠ってしまっていた。

できたことといえば、せいぜい洗濯とか
三ヶ日が有効期限のクーポンを使って買い物とか
1日1つ、何かできたらもうお腹いっぱい。
そんな日々だった。

受験生の頃、
そう呼べる時期が私には3年もあったわけだけど
しばらく何もしたくなくてだらけていたら
やるせない罪悪感が奥底から湧いてきて
思い出したように問題集を開いてぶっ通しで勉強していた。
それがあのときの唯一の心の逃避だった。

今の私には問題の解き方が書いてある参考書なんてなくて、
無駄にゲームのアプリとかダウンロードしてみるけど
それが何の足しにもなるはずがなかった。

ひたすらに仕事をすれば、どこかで自分の感覚を切り売りしていて
ひたすらに眠り続けていれば、何にもなさに空になる

健康でほどよい暮らし、
そんなものどこにあるのだろう、

規則正しい生活、
バランスのいい食事、
適度な運動、
ストレスのない環境、、

無印良品で買ったばかりのタートルネックは
チクチクしない代わりにささやかに首を絞めてくる。

いくら断捨離して物を捨てても
節目だと言い聞かせて別れを選んでも
私はそんな私とさよならできない。

焦燥感に追いやられて部屋を片付けていたら
18の私の殴り書きがびっしり詰まったノートに出会った。
訳も分からず支離も滅裂。
このときの夢と希望は跡形もなく打ち砕かれている。
それでも、そこに詰まったエネルギーは愉快で、豊かで、儚かった。

楽しんで、笑って、ちゃんと泣いて、苦しんで。
その過程を全部取っ払ってみても、私はそこにいない。
たどたどしい手書きの文字に、そう言われている気がした。

健康なんて、人それぞれだ。

今日は、大声出して帰りたい。
少しおかしな人だと思われてもいい。
そういう日も、きっと私の健康。

#エッセイ #健康 #お正月

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