【探偵物語入門】(第五話)
さて、これまで第4話まで書き下ろして「ふと」思ったことがあります。
それは、この先私が警備・公安・外事警察の経験を有する筋金入りの探偵のプロとしてその秘技すなわち、尾行・張込み・秘匿撮影技術を余すところなくお伝えしたとしたら。。。どうなるか?
探偵業を始めようとしている人々以外で、尾行・張込み・写真撮影秘技を体得して、それを「他の目的」に使用或いは応用しようとする方々がおられるとするならばそれは即ち公序良俗にする、ストーカー養成講座さながらのコンテンツになるのでは?
との疑念が湧いてきました。
そこで私は考えました。
被尾行者・被張込み者・被秘匿撮影者として自分をディフェンドする技術を詳述すれば、それはストーカー被害その他跡をつけて悪いことを企む輩に遭わないための自己防衛術になりはしないかと。
そして、探偵業として活用される方は、本稿を応用活用されれば。。。
後は賢明な読者の皆様のご判断にお任せします。
私はあくまでも自己ディフェンドのテクニックをご紹介するまでのことで。
1 被尾行者としての心構え
まずは、「自分がつけられているかどうか」を判断する
ではどのようにすれば誰かが自分をつけている(尾行している)とわかるのでしょうか?
◎古典的かつ基本的な所作として、何度も振り向く
これは、尾行する側にとって脅威です。「この人物は自分が尾行していることに気付いているのではないか」と疑心暗鬼にさせる、最も古典的ではありますが有効な手段です。
◎街中などであれば、ショーウィンドウの前で佇立して自らをウィンドウに映し、ついでに周りの風景や人物を確認する
これも古典的ではありますが、有効な手段です。尾行者は自分の顔を見られることを非常に恐れます。出来ればこのアクションを数回繰り返し、数回に一回はスマホで撮影するフリをしてみましょう。本当にあなたを尾行している者がいるならば、この時点でかなりダメージを与えることができるというものです。
◎電車やバスには発車直前に乗り込む(或いは降車する)
よく映画やテレビなどで見る風景ですが、これは実際に行ってみると尾行者を巻くには非常に有効な手段です。無論、この方法は既にあなたが誰かからつけられている(尾行されている)と感じた場合ですが、常日頃からこうした乗・降車方法を訓練して体得しておくと「いざ」という時に役に立ちます。
要は、「備えよ常に」の精神で日常生活を如何に自己ディフェンドするかというマインドを持って過ごすか?にかかっていると言っても過言ではありません。
一朝一夕には何事も完璧にはできません。日々の訓練あるのみです。
ここまでお読みくださり、有難うございます。
次回は、更に深掘りして自己ディフェンドする術についてご説明します。