ベラルーシでの邦人拘束(スパイ容疑)に関する考察
中国に続いて今度はベラルーシで邦人がスパイ容疑で拘束されているとの報道がなされている。
しかもこの邦人は自らのスパイ容疑を現地語で告白容認していると言う。
今回のケースはこれまでに無い展開だ。
1 強権国家滞在中に注意すべきこと
◎ 軍施設、空港、政府の建物、日本大使館、その他政府の重要施設で写真撮影を行わないこと
これは強権国家滞在中における一丁目一番地の危機管理だ。
かつて中東の某国にて外交官として勤務していた時、
ケース1:
大使館の全景を撮影していた邦人が現地治安機関に身柄拘束された
ケース2:
同僚の大使館員が何気なく山(と言うよりも丘に近い高度)を彷徨っただけで身柄拘束された
と言う事案に遭遇したことがある。
親日的な国家の平和な空間で発生するこの種事案は、拘束される側の危機管理意識の欠如によるもの。
事ほど左様に
海外での滞在(短期長期を問わない)は日本国内で生活するのとは自らの身を守るという観点から言えば
あらゆる点において
日本での常識は海外とりわけ強権国家では通用しない
と言うこと。
そしてなによりも
一旦外国に足を踏み入れる(入国)したとしても出国は必ずしも保証されていない
出国できるか否かは入国した国家の主権次第、ある意味匙加減一つ
身柄の自由は当該国家の判断一つでどうにでもなる
当該国家に滞在中に当該国家の危機管理に抵触するような行動があれば容赦なく身柄拘束される
と言う
ある意味当たり前の事実を認識していない滞在者があまりにも多いという事実ではないだろうか。
これは欧米でも同様であることを周知することが大切かと。
ここまでお読みくださりありがとうございます。
対処方法などについては次号で。