中国による新疆ウィグル政策をめぐる諸問題
1 世界が敏感になっている新疆ウィグル地区問題。
中国共産党による新疆ウィグル民族への弾圧と洗脳など人権を無視した同民族への扱いに関する問題について米国はじめ人権問題にうるさい国々が声高に中国に対する批判の嵐を展開していますね。また新疆ウィグル地区で生産される綿製品や太陽光パネルの不買運動を活発化させるなどしています。
日本でも国会で非難決議を採択するとかしないとか、この問題への対応ぶりが報道されるなか政府自民党内でも岸田政権の対応ぶりに不満を露わにするなどこの問題に対する強硬な意見が出てきています。
2 新疆ウィグル地区で起きているのは内政問題?
新疆ウィグル地区は自治区の一つとして当該地域に居住する民族を尊重しつつも中国の一部であるという複雑な環境にあるものの、独立した国家ではないのですからこの論法で言えば新疆ウィグル地区問題は中華人民共和国の「内政問題」と見ることができると思います。
3 欧米による新疆ウィグル地区における人権蹂躙問題への批判
新疆ウィグル地区に居住する人々の大変はイスラム教徒だという話は既にご存じかと思います。これだけあからさまにウィグル地区の居留者が弾圧されていると報じられながら同じイスラム教徒の国家、人々が表立って中共の政策に反対しない話についてはまた触れるとして、この弾圧と人権蹂躙問題(いやこれは民族の殲滅問題と言っても過言ではない問題)に対して米国をはじめとする民主主義国家が一様に非難を始め、中止するよう声高に叫んでいます。
4 中国共産党が行ってきた文化大革命という事実
中国共産党は、毛沢東の時代に文化大革命というとんでもない恐ろしい政策を展開して中国共産党に反対する勢力は言うに及ばず従わない勢力を粛清という問答無用の暴力により処刑或いは投獄による転向などそれこそ人権蹂躙を国をあげて実行してきたという歴史があります。(もう既に風化してみなさんご存知ないでしょうが)
文化大革命と聞けば何やら文化的な革命を行ったように聞こえはいいですが、やったことといえば殺戮、投獄、処刑、洗脳教育など今新疆ウィグル地区で行われている現実そのものが1960年代から70年代にかけて実際に中国で行われていたという歴史的事実から目を背けることはできないと思います。
5 ウィグル問題と文化大革命
考えてみてください。文化大革命が行われていた最中に世界の国々は中国共産党を批判、或いは同革命行動に対する非難決議を行ったでしょうか?
その内容がいかに残酷で醜い、人権を蹂躙するが如きの悪行であったとしても世界の国々は黙認或いは無視したはずです。
寧ろ米国などは文化大革命が終結した翌年には何事もなかったかのように、日本の頭ごしに米中国交正常化という暴挙を成し遂げています。
今新疆ウィグルで行われているであろう中国共産党による弾圧問題も文化大革命という共産主義革命を遂行していく上では必要不可欠な手段は中国共産党にとっては当たり前で全くの国内問題であり他国からとやかく言われる筋合いの問題ではないというのが本音かと。
6 中国共産党の本質
ことほど左様に中国共産党は革命遂行のためには、それに反対する人々の命など虫ケラ以下としか思っていないとんでもない組織であることがこれでお分かりになったかと思います。
文化大革命を成し遂げた中国共産党にとって新疆ウィグル弾圧問題は国内問題であり、共産主義革命により中国統一を成し遂げるための一過程であることから我が国が取るべき態度は自ずと明確になるはずです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。