【探偵物語入門】
(※注意事項)
これは、探偵物語というシナリオではありません。
探偵業を開業しようとしている、あなたのために探偵業のプロが書き下ろしたマニュアルです。
ただし、このマニュアルの対象者は探偵業を始める方々だけでなく探偵業そのものにご興味をお持ちの方にもお楽しみいただけるかと。
古くは松田優作の「探偵物語」或いは大泉洋の「探偵はバーにいる」など探偵を主人公にした映画やドラマは数知れず、主人公の自由かつ奔放な営業スタイルに私も憧れたものです。
そして今は現実にプロとして探偵業を営んでいる。
探偵になるためには実地訓練というか、先輩探偵について現場での場数を踏むことが一番の早道ではありますが、まずは探偵とは何ぞや?探偵業を営む上での法的手続き、現場に出る前の心構え、基礎知識を身に着けることが大切です。
探偵業は、言わば現場仕事(ブルーカラー)ではありながらも知的かつロジカル・シンキング、そして何よりもインテリジェンスの心得がなければ収益につながるような活動は望むべくもありません。
1 探偵業を始める前にやるべきこと
これは、言わずもがなの法的な手続きです。
興味があるから「明日から探偵業を始めてみよう!お客さんをどのようにして集客しようか?」
などと単なる思い付きで始めるものでもありませんし、勝手に探偵業を始めると法的に処罰されます。探偵業は「探偵業の業務の適正化に関する法律」(通称「探偵業法」。以下本稿では「探偵業法」といいます)に基づいて業務の届出など細かな点が定められています。
詳しくは、警視庁のリンクを貼っておきますのでこれを御参照ください。
警視庁のリンクでは探偵業について下記のとおり定義しています。
(警視庁HP引用)
探偵業とは
他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務を行う営業をいう。
ただし、専ら、放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関(報道(不特定かつ多数の者に対して客観的事実を事実として知らせることをいい、これに基づいて意見又は見解を述べることを含む。以下同じ。)を業として行う個人を含む。)の依頼を受けて、その報道の用に供する目的で行われるものを除く。
(引用おわり)
そしてこの探偵業法に違反する行為を行った場合、例えば公安委員会つまり警察に届け出ることなく探偵業を営んだ者は
6月以下の懲役又は30万円以下の罰金
が科せられますので、間違っても勝手に探偵業を始めてはいけませんよ。
以下次号では、具体的な開業手続きや探偵業を営む上での心構え、テクニックの一端をご紹介します。
最後までお読みいただき、有難うございました。